書評 ポップヒストリアンは、いかにして〈未来擬史〉をしたためたのか?──『ホモ・デウス』書評(評者:池田純一) 池田純一 『ホモ・デウス』については、すでに長いレビューを2回書いている。だから、ここでは少し絡め手から論じてみたい。それはこの本を手にとった時からずっと疑問に思っていたことなのだが、そもそもどうしてこんな本が書けてしまったのか?という問いだ。「こんな本が」というのは、歴史学者、それも中世軍事史が専門のハラリ 2018.10.25