『嘘つき姫』あとがきに代えて
坂崎かおる
『嘘つき姫』あとがきに代えて 私の実家には勝手口がひとつあった。 その東京の外れにあった勝手口は、すりガラスがはめ込まれた細めの扉で、塀との隙間の狭い通路につながっていた。主に、生ゴミを捨てるときに使っていたが、勝手口らしい用途は他にもあった。例えば、玄関の鍵を忘れたときは、
2024.03.22特集・コラム他
坂崎かおる
『嘘つき姫』あとがきに代えて 私の実家には勝手口がひとつあった。 その東京の外れにあった勝手口は、すりガラスがはめ込まれた細めの扉で、塀との隙間の狭い通路につながっていた。主に、生ゴミを捨てるときに使っていたが、勝手口らしい用途は他にもあった。例えば、玄関の鍵を忘れたときは、
2024.03.22「文藝」創刊90周年を記念し、ソニー・ミュージックエンタテインメントと2023年に共催した新人文学賞【文藝×monogatary.com コラボ賞】は同コンテスト内で最多の応募者数を記録。
選考委員長は作家の金原ひとみ氏。 【文藝×monogatary.com コラボ賞】イメージイラスト illustration:nina 株式会社河出書房新社は、文芸誌「文藝」創刊90周年を記念し、ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下 SME)と共催の新人文学賞【文藝×mo
2024.03.01藤井青銅
「トークの教室」刊行によせて藤井青銅 著 SNSはトークに似ているSNSでは連日、見知らぬ誰かが書いた「我が家でこんなことがあった」とか「電車の中での出来事」とか「私はこう考える」といったものに出会う。きっとあなたもそうだろう。当然、「この人うまいな」と
2024.02.16坂元裕二
2023年5月、映画「怪物」(監督・是枝裕和)で第76回カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞、11月に配信開始となったNetflix映画「クレイジークルーズ」が話題の脚本家・坂元裕二さん。かつて坂元さんが「特別」なキャスト、スタッフと作り上げ、「愛着がある」作品と振り返る「それでも、生きてゆく」(2011年
2024.01.05坂元裕二
2023年5月、映画「怪物」(監督・是枝裕和)で第76回カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞、11月に配信開始となったNetflix映画「クレイジークルーズ」も話題の脚本家・坂元裕二さん。かつて坂元さんが「特別」なキャスト、スタッフと作り上げ、「愛着がある」作品と振り返る「それでも、生きてゆく」(2011年
2023.12.28佐佐木陸
『解答者は走ってください』(第60回文藝賞優秀作)著者佐佐木陸 第60回文藝賞の優秀作は佐佐木陸さんの『解答者は走ってください』。「この世界は破壊すべきである、○か×か?」 過去の記憶がない怜王鳴門れおなるどにある日届いた「きみの物語」。クイズ大会、国家転覆、そしてギターケース爆弾――型破りな展開と
2023.12.04図野象
『おわりのそこみえ』(第60回文藝賞優秀作)著者・図野象 第60回文藝賞優秀作は図野象さんの『おわりのそこみえ』。主人公はスマホで消費者金融のアプリとマッチングアプリを交互に見る生活を送る25歳の美帆、今を生きるため人生を手放し、地獄の底の絶望と希望へと爆進する――。選考委員の町田康さんが「感動、ア
2023.12.01町田康 ×小泉綾子
第60回文藝賞受賞作は小泉綾子さんの『無敵の犬の夜』。北九州の片田舎で暮らす中学生男子、界は「バリイケとる」男・橘に心酔。ある日、東京のラッパーとトラブルを起こしたという橘のために、ひとり東京へカチコミに向かうことを決意するが――。「この先俺は、きっと何もなれんと思う。夢の見方を知らんけん」選考委員
2023.11.30サスペンスの巨匠、パトリシア・ハイスミスの作品は、アラン・ドロン主演『太陽がいっぱい』やヒッチコック監督『見知らぬ乗客』、ケイト・ブランシェット主演『キャロル』など、数多くの名作映画にもなりました(原作はすべて河出文庫)。先ごろ、そのハイスミスの素顔に迫るドキュメンタリー映画『パトリシア・ハイスミス
2023.11.10ミネルヴァ・シーゲル著 鏡リュウジ監訳
鏡リュウジ氏監訳!『ディズニー ふしぎの国のアリス タロット』アリス、チェシャ猫、マッドハッター、ハートの女王、白うさぎ……。ふしぎの国の住人たちがあしらわれた78枚のタロットカードが、 あなたの過去、現在、未来を映し出す!・魅力的な描き下ろしイラスト!・本書オリジナルのスプレッドも紹介・アリスの物
2023.11.06