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“ぐずぐず脳”が劇的に変わる!ーー茂木健一郎『結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方』試し読み公開

結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方
茂木健一郎

あなたの“ぐずぐず脳”が劇的に変わる、話題のベストセラーがついに文庫化!
文庫化を記念して、「はじめに」&1章の一部(すぐやる人の「脳内ダイエット」!)を公開します。ぜひお読みください。

 

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はじめに

結果を出せるビジネスパーソンは「すぐやる脳」を持っている!

 いつからか、処理すべき案件が増えてきた気がする。いくらやっても終わらないし、気がついたら一日が終わっている……。
 こんな悩みを抱えているビジネスパーソン、結構多いんじゃないでしょうか。
 仕事が多いから仕方がないなんて、あきらめてしまっていませんか?
 真面目に責任感を持って仕事に取り組む。それは素晴らしいことです。
 けれども真面目に取り組もうとすればするほど、なぜかやる気が落ちてきます。
 そしていつしか後回しにするクセがついてしまい、どんな仕事でも先送りしてしまう「ぐずぐずスパイラル」に巻き込まれてしまうのです。
 一度こうしたサイクルができてしまうと、仕事は「やるもの」から「やらされるもの」へと変わってしまいます。
 いったいどうしたら、こんな状況からスッキリと抜け出せるのか──。
 本書では、この問題に脳科学の見地から踏み込んでいきたいと思いますが、まずその前提として、みなさんにお伝えしておきたいことがあります。
 それは、これからの社会でビジネスパーソンが仕事で結果を出していくためには、「すぐやる脳」が必要だということです。
 私は普段から、各界で活躍するプロフェッショナルにいろいろとお話をお聞きしています。そこでわかったことは、彼らが毎日とても忙しいということです。
 それでも彼らは、膨大な仕事量を平然とこなして、素晴らしい結果を出し続けています。私はその理由が「すぐやる脳」のおかげだということを発見したのです。
 ではいったい、その「すぐやる脳」とは何なのでしょうか?
 詳しくは続く章からご説明していきますが、簡単に言えばこういうことです。
 「抑制」が外れて、軽やかに動く頭脳。
 その具体的なイメージを、次ページで紹介しましょう。

 いかがでしょうか。もしも停滞した「ぐずぐず脳」の項目が三つ以上あてはまったなら、あなたの脳は働きが落ちているかもしれません。
 今すぐ「すぐやる脳」にチェンジする必要があるでしょう。
 けれども、もし今あなたの脳が停滞していたとしても、気を落とす必要などまったくありません。
 なぜなら「すぐやる脳」のいいところは、日々のちょっとした意識や習慣を変えるだけで、新しく神経回路が強化されていくことなのです。
 つまり、鍛え方次第で、すべての人が自分の想像をはるかに超える「すぐやる脳」をつくることができるというわけです。
 何だか大変そう? いえいえ、そんなに難しいことではありません。本書でご提案する方法で、誰もがこの「すぐやる脳」に変われるのです
 「脳を鍛えて、自分を変えて、結果を出せる人になる!」
 そんな心意気で本書を読み進めていただければ、筆者としてこれほどうれしいことはありません。

茂木健一郎

 

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(SUGU-YARU 1 「すぐやる脳」と「ぐずぐず脳」より)

すぐやる人の「脳内ダイエット」!

 さて、ではどうしたら頑張らずに努力を習慣化できるのか。
 ここでおすすめしたいのが、「脳内ダイエット」という考え方です。
 ビジネスで成功を収めている人たち、イノベーションを起こしている人たちを見てみると、脳内の無駄なものを省いて、一番大事なことに集中するのが上手なことに気がつきます。
 たとえば、実業家のホリエモンこと堀江貴文さんやフェイスブックの創業者であるマーク・ザッカーバーグ、マイクロソフトのビル・ゲイツといった人物は、大学を卒業することも大切だと知っていながら、中退してでもやるべき大事なことを見つけて、大学をやめる決断をしました。
 一番大事なことは何かを考え抜き、目的達成に不要な要素であれば、思い切って脳の中から省いていく。
 大きな結果を手にするために、この「脳内ダイエット」は必要不可欠な作業です。

 大学を卒業するべきか、今やりたいことを優先させるべきか……。そんな決断に迫られたとき、世間で聞く言葉は「両立」の二文字です。けれどもシビアな現実を言えば、学業と仕事の両立を本気で目指すことは、思っているより大変です。
 実際、私は両立など無理ではないかと思うときさえあります。
 それは、仕事の現場においても同じことです。
 熱心なビジネスパーソンなら、やらなければいけない仕事が山積みでも、隙間を活用して、資格試験の勉強や異業種勉強会などに取り組んだりするでしょう。
 確かに、ある程度のレベルまでは両立可能です。しかし、本当にその道のプロフェッショナルを目指すとすれば、ある時点で「もうこれ以上は両立できない」とあきらめる必要が出てきます。
 何事も、頑張れば頑張るほど、一番重要なことに集中する必要が出てくるのです。
 「何かをやらない」と決めることで、脳の中に空き地ができる──。
 それが脳の仕組みです。そうしてつくった空き地に、いろいろなアイデアや発想、ひらめきが入ってくるというわけです。

 

ギリギリまで無駄を削ぎ落とす!

 この「脳内ダイエット」がもっとも上手だったのが、アップル創業者のスティーブ・ジョブズです。
 ジョブズがなぜあれほどの成功を収めたのか、その要因のひとつは、「やらない」ことを決定するのが非常に上手だったからです。
 たとえば彼が開発したスマートフォンiPhoneは印象的でした。彼は、ボタンを極力使わないと宣言したのです。
 こうしたジョブズの大胆な取捨選択のポリシーによって、iPhoneはこれまでに類を見ない画期的な情報ツールとなり、世界的なヒット商品となりました。
 そのほか、彼が手がけたマッキントッシュ・コンピュータでも、フロッピーディスクをやめる、CDやDVDドライブをやめるというように、ジョブズは業界の流れに先駆けて様々な「やらない」を実行に移してきました。
 これこそがジョブズの「削ぎ落とすイノベーション」の象徴的なエピソードです。

 ギリギリまで無駄を削ぎ落とし、圧倒的な創造性、機能性、操作性を手に入れる。私たちの脳も、ぜひジョブズがつくったiPhoneのようにスマートになりたいものです。

 

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☆目次詳細はこちらでご覧になれます。

 

 

結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方茂木健一郎
河出文庫●2019年9月発売

すぐに最良の決断をし、トップスピードで行動に移すには、“すぐやる脳”が必要だ。「課題変換」「脳内To Doリスト」「フロー」……茂木式脳の使い方を伝授する、話題のベストセラーがついに文庫化!

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著者

茂木健一郎

脳科学者。著書に『脳と仮想』(小林秀雄賞)『今、 ここからすべての場所へ』(桑原武夫学芸賞) 『最高の結果を引き出す質問力』『脳リミットのはずし方』『ど忘れをチャンスに変える思い出す力』など。

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