文藝2024年秋季号掲載 書評
わかりやすくない有害な男性らしさが生む混乱を描く 俳優・長井短の小説『ほどける骨折り球子』を児玉雨子が読む
評者:児玉雨子(作家、作詞家)
『ほどける骨折り球子』長井短 著 評:児玉雨子(作家、作詞家) 「きっと何者にもなれないお前らに告ぐ」という名台詞がアニメファンの間で話題になったのは何年前のことだろう。顧みれば、当時の社会は「何者かになるべきである」という課題に頭のてっぺんまで浸されていたように
2024.08.27「長井短」の検索結果 : 2件
評者:児玉雨子(作家、作詞家)
『ほどける骨折り球子』長井短 著 評:児玉雨子(作家、作詞家) 「きっと何者にもなれないお前らに告ぐ」という名台詞がアニメファンの間で話題になったのは何年前のことだろう。顧みれば、当時の社会は「何者かになるべきである」という課題に頭のてっぺんまで浸されていたように
2024.08.27長井短
妻の球子(たまこ)は俺を庇って骨折ばかりする。俺も球子を守りたくて夫婦で〝守りバトル〟に没頭するある日、勤め先に俺が会社の金を横領していると電話が入り―。俊才の小説第二作、初中篇。===↓試し読みはこの↓へ===ほどける骨折り球子長井短 球子の骨折が治ったのは結婚記念日の前日で、これで明
2022.07.12