「文藝」2015年秋号・書評 なぜ、鷗外と漱石は同時代人なのか。『鷗外と漱石のあいだで──日本語の文学が生まれる場所』黒川創 【評者】加藤典洋 『鷗外と漱石のあいだで──日本語の文学が生まれる場所』黒川創著『鷗外と漱石のあいだで──日本語の文学が生まれる場所』黒川創著【評者】加藤典洋なぜ、鷗外と漱石は同時代人なのか。こういう問いを、起点とした本はこれまで見なかったように思う。この本の主人公は、人というよりも時代と地理である。冒頭に出てくる台 2015.10.05