「文藝」2017年春号・書評 細部から暴力 [レビュアー]山崎ナオコーラ 『血と肉』中山咲 著 細部から暴力 [レビュアー]山崎ナオコーラ 細部がきらきらしている。中山咲さんの『血と肉』は、ひとつひとつのシーンの書き方が丁寧で、「わあ、こういう描写で来たか!」という驚きで溢れる。おそらく、中山さんが自身の読書体験の中で小説の細部に 2017.03.16