編集者が偏愛する「河出文庫この1冊!」ベスト・オブ・ベスト、全国書店で10月下旬以降順次開催!
2024.10.23
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河出書房新社の編集者が偏愛する
河出文庫この1冊!
ベストオブベスト
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毎年好評のフェア「河出文庫ベスト・オブ・ベスト」を今年も全国書店で開催いたします!
今年のテーマは「河出書房新社の編集者が偏愛する河出文庫この1冊!」。
河出書房新社に入社するきっかけになった本、
自分で編集した思い入れのある本、
本当は自分で編集したかった本、
ただ大好きな本、
心を救われた本——。
自分で編集した本、他の人が編集した本を問わず、
ただ「偏愛」する「河出文庫」を選んだ、濃厚なラインナップ!
編集者の偏愛河出文庫と、愛情たっぷりのコメントを合わせて公開いたします!
書店では10月下旬から全国で順次開催予定です。
ぜひ書店に足を運んで、編集者おすすめの文庫を手に取ってください。
あなたにも、本との素敵な出会いがありますように!
入社26年目 編集部R・O おすすめ
山田詠美『風葬の教室』
学校という空間で息ができなかったあの頃、この小説に出会って命を救われました。大袈裟ではなくて。
入社24年目 編集部A・T おすすめ
高田純次『適当教典』
若干憂鬱な出張に向かう新幹線の中で読み始め、大笑いしながら2時間後。駅に着く頃には「なんだかどうでも良くなった!なんとかなる気がする!」。そんな適当道のプロ・純ちゃん節が炸裂する人生相談本です。 うっかりちょっとしみじみするところもあるよー。
入社14年目 編集部T・S おすすめ
尾崎翠『第七官界彷徨』
今晩蘚(ルビ:こけ)が恋をはじめたんだよ――いつまで経っても色褪せない瑞々しさが大好きです。
入社4年目 編集部S・I おすすめ
津原泰水『11 eleven』
これまでもこれからも、日本語で書かれ編まれた最高の短篇集のひとつ。一度だけでも、津原さんとお仕事がしたかったです。
入社14年目 編集部Y・A おすすめ
江口寿史『江口寿史の正直日記』
締め切り最中なのに酒を飲む。朝まで飲む。そんな酒飲みの自称クズ日記!
入社19年目 編集部Y・I おすすめ
穂村弘『ぼくの宝物絵本』
めくるだけでウットリのオールカラー! 穂村弘さんと一緒に絵本めぐり。
入社14年目 編集部Y・A おすすめ
萩尾望都『美しの神の伝え』
「がきデカ」の山上たつひこが解説を執筆。題して「お望都」。必読です。
入社35年目 編集部M・O おすすめ
小池真理子『感傷的な午後の珈琲』
本書は著者の夫・故藤田宜永の闘病中に刊行された。胸が張り裂けそうな日々のさなか、著者が記した巻末の言葉——生命への静謐なる讃歌は美しく、深い。
入社1年目 編集部K・I おすすめ
飛浩隆『自生の夢』
生成AI時代の今こそ推したい最高峰の言語SF。異形の着想&高解像度の描写力で脳が焼き切れんばかりの、究極の読書体験をぜひ。
入社19年目 編集部K・I おすすめ
片山洋次郎『生き抜くための整体』
普段の何気ない動きの中に、自分を整える術が沢山織り込まれていることに驚きます。この知恵は一生ものです!
入社14年目 編集部T・S おすすめ
山崎ナオコーラ『母ではなくて、親になる』
「親」になるちょっと前、なんとなく不安な時、何度も読み返した。親になったあとも、読むたびに新たな気づきをくれる一冊。
入社18年目 編集部J・T おすすめ
西村京太郎『華麗なる誘拐』
「日本国民の全員を誘拐」この設定で面白くないわけがない!
入社1年目 編集部T・N おすすめ
渡辺佑基『ペンギンが教えてくれた物理のはなし』
この本を読んで河出書房新社に入りました。それぐらい衝撃を受けた一冊です。そして、こんな本をつくってみたいと、ちょっぴり嫉妬した一冊でもあります。図や写真がなくても引き込まれる文章は、「物理は苦手」「バイオロギングって言葉、初めて聞いた」という人も生物研究の世界へ運んでくれるはず。好奇心を大きく揺さぶる知的エンターテインメント!
入社18年目 編集部R・T おすすめ
有吉佐和子『非色』
ともかく「驚愕」の1冊。有吉佐和子の視点、筆力、圧倒的な熱量。それが60年前の本というのも!
入社20年目 編集部M・N おすすめ
木皿泉『さざなみのよる』
目の前にいる大切な人も、道ですれ違っただけの人も、どこかできっと繋がっている、と本気で思えた作品です。大きな大きな愛に包まれてください。
入社13年目 編集部M・W おすすめ
山口文憲『香港世界』
この本には、今は失われた香港が詰まっている。民主派新聞「リンゴ日報」廃刊の日に書かれた著者あとがき、そして香港在住のクリエイター、リトルサンダーによる書下ろし漫画も涙なしでは読めません。
入社10年目 編集部N・I おすすめ
北村薫さんにおススメいただき、地下書庫で数頁めくって即、復刊を決意しました。全頁、青春密度がすごい!
入社18年目 編集部R・T おすすめ
小川洋子『約束された移動』
間違いなく大好きな小川洋子ワールドに浸れる作品集です。私が映画監督だったら、表題作を映画化しますね!
入社19年目 編集部 I・Y おすすめ
手塚治虫『鉄腕アトム 初単行本版 1』
1頁1頁に神がいる。子供の頃から憧れた超レアな夢の漫画を文庫にしました。
入社4年目 編集部S・I おすすめ
アサウラ/小野繙/櫛木理宇/坂崎かおる/斜線堂有紀/南木義隆/深緑野分/宮木あや子『百合小説コレクション wiz』
百合に魅せられ、百合に生かされてきました。今度は自分の番だという思いとこだわりを込めに込めてつくった一冊です。
入社10年 目編集部M・I おすすめ
吉川英梨『ブラッド・ロンダリング』
個性豊かな登場人物、物語の奥深さ、警察小説好きは絶対ハマる!
入社1年目 編集部K・I おすすめ
王谷晶『ババヤガの夜』
パンチが効いた強烈な読後感の一冊。衝撃の結末は二度読み必至。河出文庫最強×最高のシスターバディ・エンタメ文学はこれだ!!
入社10年目 編集部M・I おすすめ
清水浩史『海の見える無人駅』
会社から1時間半、嫌なことがあると「根府川駅」で癒されてます。
入社5年目 編集部K・K おすすめ
大濱普美子『猫の木のある庭』
ベールを通したような静謐で不穏な世界。美しい文章にうっとり。
入社20年目 編集部M・N おすすめ
吉屋信子『わすれなぐさ』
女子が3人集まればこうなる!という展開の連続! 女子校育ちでもそうでなくとも、懐かしくてキュンとする傑作!
編集部T・I おすすめ
須賀敦子『須賀敦子全集 第1巻』
入社10年目 編集部N・I おすすめ
塚本邦雄『連弾』
こんなにも、こんなにも、未知で美しい言葉や音や感情に出会わせてくれる小説があろうか……!
入社10年目 編集部T・N おすすめ
カンザキイオリ『あの夏が飽和する。』
千尋、瑠花、武命の”魂の叫び”にぜひ触れてみてください!
入社26年目 編集部R・O おすすめ
中村文則『自由思考』
人生に迷ったら、ぜひ、読んで欲しいエッセイ集。私にとって、中村文則さんの言葉(思考)は、この世界と自分との距離を測る大きな指針です。
入社17年目 編集部H・F おすすめ
吉見俊哉『五輪と戦後』
構想・執筆に10年。ようやく出せると東京五輪に合わせたら、刊行直前に五輪はコロナで延期……。パリ五輪の年、文庫化して改めて問うています――この国にとって五輪とは何なのか??
入社18年目 編集部M・N おすすめ
山崎まゆみ『ひとり温泉 おいしいごはん』
すべてが自分だけの時間という贅沢。毎日忙しい人にこそ「ひとり温泉」がおすすめ!
入社17年目 編集部K・S おすすめ
マックス・エルンスト 巖谷國士訳『百頭女』
挿絵をゆっくり見ていると、時間感覚が溶けていきます。
入社18年目 編集部S・T おすすめ
オーシュ卿(G・バタイユ) 生田耕作訳『眼球譚[初稿]』
若い時にショックを受けるとともに感動して、20年経った今もその感動の渦中にいます。
入社32年目 編集部T・M おすすめ
ケイト・ラワース 黒輪篤嗣訳『ドーナツ経済』
現代日本の若手知識人の代表である斎藤幸平氏が熱烈な推薦!
入社4年目 編集部N・T おすすめ
スタッズ・ターケル 金原瑞人/野沢佳織/築地誠子訳『死について! 上』
あらゆる年齢・職業の63人に「死」そして「生」について聞いたインタビュー集。原爆被爆者のヒデコ・タムラ・スナイダーによる凄絶な語りは必読です。
入社4年目 編集部N・T おすすめ
スタッズ・ターケル 金原瑞人/野沢佳織/築地誠子訳『死について! 下』
伝説的大著の全面改訂版。訳注にはインタビュー対象者の「その後」の追記もあり、「もうすぐ死ぬだろう」と言っていた方がまだ存命だったりと、今読むからこその味わい深さがあります。
入社20年目 編集部S・W おすすめ
ダグラス・アダムス/マーク・カーワディン/リチャード・ドーキンス 安原和見訳『これが見納め』
声出して笑うけど、面白いだけじゃない。一生手放さないと思う一冊
入社1年目 編集部T・S おすすめ
ドニー・アイカー 安原和見訳『死に山』
海外ノンフィクションの金字塔。ミステリー好きなら絶対にはまります。
入社8年目 編集部M・M おすすめ
J・D・サリンジャー 柴田元幸訳『ナイン・ストーリーズ』
ささやかな情景に込められた、異様なまでの緊張感! 一篇一篇が輝く壊れ物のような、まさに完璧な作品集です。
入社19年目 編集部J・T おすすめ
イーユン・リー 篠森ゆりこ訳『理由のない場所』
「言葉の影は語り得ぬものに触れられることがある」母親の脳内で行われる対話は日常の些細なエピソードばかりだが、こんなに強烈な小説ははじめて読んだ気がする。