お知らせ - プレスリリース

朝ドラ「ばけばけ」モデル 漱石も敬愛していた小泉八雲=ラフカディオ・ハーンはどんな人? 代表作収録『怪談・骨董』、エッセイ『心』で予習しよう

朝ドラ「ばけばけ」モデル 漱石も敬愛していた小泉八雲=ラフカディオ・ハーンはどんな人? 代表作収録『怪談・骨董』、エッセイ『心』で予習しよう

9月29日(月)から放送開始したNHK連続テレビ小説「ばけばけ」。

松江の没落士族の娘・小泉セツとラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに、「怪談」を愛し、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語です。

西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で、埋もれていった人々が描かれています。
NHK「2025年度後期 連続テレビ小説「ばけばけ」制作決定!」より
https://www.nhk.jp/p/bakebake/ts/662ZX5J3WG/blog/bl/p7xRqmNdbW/bp/pzKvQmBmy0/

 

・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とは?

Library of America

小泉八雲(こいずみ やくも 英名:Lafcadio Hearn)1850年、ギリシャのレフカダ島に生まれたイギリス人の作家・英文学者です。
 父チャールズはアイルランド人の軍医、母ローザはギリシャ人。チャールズがローザの住む島に駐留した折に出会いますが、外国人を嫌う母の親族の反対に遭い、駆け落ち同然で結婚します。ハーン(のちの八雲)は駆け落ち先のレフカダ島で生まれますが、2歳のときに父の実家があるダブリンへ移ります。
 両親の離婚を経て、厳格なカトリック信者である大叔母に育てられたハーンはその価値観に馴染めないまま育ちます。その後、左目の失明、大叔母が破産など不幸が続き、新天地を求めたハーンは19歳で単身渡米します。新聞記者の職を得ると文才が開花、記事が大ヒット。ジャーナリストとして成功を収めます。が、その地も安住の場所とはならず紆余曲折ある中で『古事記』に出会うなど日本への興味が育ちはじめます。
 1890年、ハーパー社の通信員として横浜に到着。その直後、ハーパー社との契約を破棄し、師範学校の英語教師の職を得たハーンは松江に移り、そこに家政婦として働きにきた運命の相手、小泉セツと出会います。結婚後、ハーンは96年に帰化し、「小泉八雲」を名乗るようになります。
 島根県松江中学校、第五高等学校、東京帝大などで英文学を講じながら、欧米に日本を紹介する著書を数多く刊行しました。

 

 八雲の作品は、異国の文化をただ観察するにとどまらず、深い理解と共感をもって描かれており、西洋読者に対して日本文化の豊かさと精神性を伝える役割を果たしました。1904年、東京にて54歳で死去。現在も、日本と西洋の架け橋となった作家として高く評価されています。

 

・代表作収録のロングセラー『怪談・骨董』、エッセイ『心』

『怪談・骨董』河出文庫

ロングセラー『怪談・骨董』(河出文庫)

amazonで買う   楽天で買う

 小泉八雲の二大作品集として最も知られているのは『怪談』『骨董』。
「ばけばけ」第1話冒頭でトキ(モデル:小泉セツ)が語っていた「耳なし芳一の話」や「雪女」など、日本に伝わる伝説や怪談を文学として再話した傑作群を収めた作品集です。
この2作を一気に読める1冊とし、ハーン研究の第一人者・平川祐弘氏が個人完訳しました。

 再話の作品ながら、八雲の作者の日本の自然や文化、日本の人々に寄せる思いが伝わる傑作。また、第一人者・平川祐弘氏による解説「小泉八雲と怪談の世界」が収録されており、八雲を理解するにも最適の1冊です。

 

エッセイ『』 河出文庫

amazonで買う   楽天で買う

 明治日本に永住し、日本の文化を世界へ発信した、日本解釈者としての小泉八雲の代表作です。「停車場にて」「ある保守主義者」他、珠玉のエッセイ・評論15編を収めた1冊。
 日本の特徴が美しく紹介されており、いまだ世界が日本に対して持つイメージに強く影響を与えていることが読み取れる、日本文化紹介本です。
 八雲の筆の力強さ、影響力を理解でき、こちらも「ばけばけ」の世界に浸るのに欠かせない1冊です。

 

 没後120年以上経つ今も人々を魅了し、注目を集める小泉八雲=ラフカディオ・ハーンの著作群。
 連続テレビ小説「ばけばけ」の副読本としても、この機会にぜひおたのしみください!

 

・ロングセラー『怪談・骨董』 河出文庫 

著者: 小泉八雲
訳者: 平川祐弘
初版発売日:2024年2月6日
税込定価:990円(本体価格900円)
ISBN:9784309420851

https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309420851

※電子書籍も発売中です。詳細は各電子書籍ストアでご確認ください。

 

 

 

・エッセイ『心』 河出文庫 


著者: 小泉八雲
訳者: 平川祐弘
初版発売日:2024年5月8日
税込定価:1,100円(本体価格1,000円)
ISBN:9784309468013

https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309468013

※電子書籍も発売中です。詳細は各電子書籍ストアでご確認ください。

 

 

(*「祐」は「示+右」の正字)

 

・八雲の生涯をざっくり知るなら!
『小泉八雲と「怪談」の世界がわかる本』 KAWADE夢文庫 

初版発売日:2025.08.18
税込定価:定価902円(本体820円)
ISBN:9784309486116
日本に魅せられ、古典や民間の説話をもとにした『怪談』を発表した作家小泉八雲。彼の生涯とは、どのようなものだったのか?

https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309486116/

 

関連本

関連記事

人気記事ランキング

  1. ホムパに行ったら、自分の不倫裁判だった!? 綿矢りさ「嫌いなら呼ぶなよ」試し読み
  2. 『ロバのスーコと旅をする』刊行によせて
  3. 鈴木祐『YOUR TIME 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術』時間タイプ診断
  4. 日航123便墜落事故原因に迫る新事実!この事故は「事件」だったのか!?
  5. ノーベル文学賞受賞記念! ハン・ガン『すべての、白いものたちの』無料公開

イベント

イベント一覧

お知らせ

お知らせ一覧

河出書房新社の最新刊

[ 単行本 ]

[ 文庫 ]