なぜ争いは起きるんだろう? 平和について考えるおすすめ本37冊『from under 30 世界を平和にする第一歩』刊行記念 - 4ページ目
選・「14歳の世渡り術」編集部
2022.09.29
Ⅳ それぞれの平和
【人類学】
『きみの体は何者か なぜ思い通りにならないのか?』
伊藤亜紗 (ちくまQブックス)緊張すると勝手に体が固まったり、言葉が出てこなかったりするのはどうして? 世界には、自分の力ではコントロールできないことがたくさんある――それでも生きていくために、まずは自分の体のことから考えてみませんか?。
【エッセイ】
『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』
岸田奈美 (小学館)
簡潔に、わかりやすく。よく言われるけど、本当にそれで気持ちは伝わるのでしょうか? 車いすユーザーの母、知的障害のある弟、中学生の時に急逝した父――家族との日々はやっぱり一言では表せない、だからこそ慈しもうと思える、あたたかなエッセイ集。
【社会】
『スモールハウス 3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方』
高村友也 (ちくま文庫)
著者が暮らす家の広さは、実に3坪(約6畳)。同じようにスモールハウスで暮らしている人を取材した本書を読むと、「小さな家」を選ぶという生き方から、自分が人生で本当に大切にしたいことは何かを深く考えさせられます。
【教養】
『増補新版 人間の条件 そんなものない』
立岩真也 (新曜社)
思考をそのまま文章にしたような独特な文体に振り回され、時にはっとする言葉が見つかる。誰もが一度は考えるであろう「生きる意味って?」とか、「どうして自分は何もできないんだろう」とか、そういう悩みがいつの間にか遠ざかっている、そんな一冊です。
【絵本/詩】
『あさ/朝』
谷川俊太郎(文・詩) 吉村和敏(写真) (アリス館)
左から開くと絵本、右から開くと詩集という造りで、さまざまな「朝」の訪れを描いています。私が朝を迎えたとき、地球のどこかは夜になり、眠りに落ちる誰かがいる――いつもは意識していない、そんな当たり前の事実に、ふと胸を打たれます。
【ガイド】
『地球の歩き方BOOKS 世界の祝祭』
地球の歩き方編集室 (学研プラス)
ガイドブックの定番「地球の歩き方」から出ている図鑑シリーズ。ガイドブックならではの満載の情報とともに紹介される150を超える祝祭を見ていると、いつのまにかハッピーな気分に。文化は違えど、お祭りへの熱い気持ちは世界共通。
【絵本】
『どうぶつ会議』
エーリヒ・ケストナー(著) ワルター・トリヤー(イラスト)
光吉夏弥(訳) (岩波書店)
「まったく、人間どもったら!」 動物たちは怒っています。なぜって、人間たちがいつまでも戦争をやめないから。第二次世界大戦後、平和への願いを込めて作られたこの絵本には、シンプルだからこそ大切にしたいメッセージが詰まっています。
【海外文学】
『夜中に犬に起こった奇妙な事件』
マーク・ハッドン 小尾芙佐(訳) (ハヤカワepi文庫)
人との会話は苦手、外を出歩くこともあまりない15歳のクリストファー。近所の犬が殺されたのをきっかけに、さまざまな人と関わります。彼の少し「普通」じゃない思考を追っていると、いまいる世界がまるで違った新しいものに見えてきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ぜひ多彩なメッセージが詰まった本書をお手に取っていただけましたら嬉しいです。
<書籍紹介>
『from under 30 世界を平和にする第一歩』
なぜ争いは起きるんだろう。いま、世界を平和にするためにできることって? 作家、発明家、ピアニスト、起業家など30歳以下の19人からの多彩なメッセージが詰まったアンソロジー。