創業130周年記念 - 私が薦める河出の本
私が薦める河出の本【石原千秋さん】
石原千秋
2016.02.15
『オックスフォード大学・ケンブリッジ大学の入試問題 あなたは自分を利口だと思いますか?』/『ケンブリッジ・オックスフォード 合格基準』ジョン・ファーンドン 小田島恒志/小田島則子訳
2011年/2015年
「オックス・ブリッジで実際に出された口頭試問の問題集だ。「正解」はない。議論のための議論で頭を鍛える風土がさわやかだ。「アクティブ・ラーニング」のまねごとで紹介して、学生に問題を作ってもらった。教室中から「オーッ」という声が上がった問題。「あなたはいつからあなたになりましたか?」」(石原千秋)
『アンチ・オイディプス(上・下)』ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガダリ 宇野邦一訳
河出文庫、2006年
「父権制資本主義体制では欲望さえも定型化される。せめて欲望ぐらい自由にさせろ。こういう主張だろうか。この本の余波で、以後、資本主義批判が社会学から哲学まで広いジャンルで行われるようになったと思う。」(石原千秋)
『未来の社会学』若林幹夫
河出ブックス、2014年
「「未来」はまだ誰も経験していないのにみんな信じている。それは、「未来」が実は「過去」の投影であり、国民国家体制をまとめ上げる近代的なシステムだからだと説く。「未来」は時間ではないという目の覚めるような論だった。」(石原千秋)