創業130周年記念 - 私が薦める河出の本
私が薦める河出の本【円城塔さん】
円城塔
2016.03.08
『銀河ヒッチハイクガイド』ダグラス・アダムス 安原和見訳
河出文庫、2005年
「SFは必ずしも科学との関係はなく、さらには人によって科学のイメージは異なる。本書はとにかく、SFを風通しのよいものにしてくれた。」(円城塔)
『終わらざりし物語(上下)』J.R.R.トールキン著、クリストファ・トールキン編 山下なるや訳
2003年
「トールキンが残した未定稿集。一つの世界をつくるとはどういうことか、読み進めるほどに気が遠くなる。その作り手が失われているときてはなおのこと。」(円城塔)
『カドモスとハルモニアの結婚』ロベルト・カラッソ 東暑子訳
2015年
「ばらばらに投げ出され、同時に進行していく出来事を、物事を、時間をそのまま語ることはできない。しかし、相互に矛盾する語りにこそ起源があるとしたなら、こうなる。」(円城塔)
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※河出書房新社創業130周年を記念して、河出の本をコメント付きでご推薦いただきます。週2回(火・金)配信予定。