創業130周年記念 - 私が薦める河出の本
私が薦める河出の本【原武史さん】
原武史
2016.03.15
『時刻表2万キロ』宮脇俊三
河出文庫、1980年
「高校1年のときに出会った本。これほど夢中になって読んだ少年期の本も珍しい。国鉄のローカル線が残っていた時代の証言としても貴重である。」(原武史)
『邪宗門(上下)』高橋和巳
河出文庫、2014年
「単行本がなかなか手に入らず、下巻は日比谷図書館で読んだ。図書館の壁が崩れてきそうなほど圧倒された読書体験は、後にも先にもこのときだけである。」(原武史)
『JR上野駅公園口』柳美里
2014年
「JR常磐線と天皇制の組み合わせからポスト3・11を語る斬新さに引き込まれる小説。天皇、皇后のほほえみの奥に隠された暴力性を告発する手法も見事だ。」(原武史)
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※河出書房新社創業130周年を記念して、河出の本をコメント付きでご推薦いただきます。週2回(火・金)配信予定。