単行本 - エッセイ

チャンネル登録者数175万人、理系動画クリエイターはなおによる初の単著!!8月15日発売!

答えがない、先が見えない時代、規格外の人生設計はどれだけリスキーなのか?
世代交代の激しいYouTubeの世界で生き残る秘訣とは?

大阪大学基礎工学部出身、頭脳派理系YouTuberとして数学を用いた実験・検証など、
知性を武器にした軽快なトーク動画で話題を呼んだクリエイター・はなお。
30歳を迎えるにあたり、YouTuberとしての道のりを振り返る、集大成となる半生記を出版。

レールのない荒野を迷走し、自分らしく生きることを探る不安定この上ない経験を、自身をちっぽけな1匹のモルモットーー匿名の“生き物A”ーーと捉え、実験レポートとして読者に差し出したのが本書です。
アパレルブランドEDDEN ELLEN(エデン・エレン)創設など多彩に活躍する一方、受験シーズンには毎年多くの学生を勇気づけるメッセージや動画を発信し、真面目に、しかし自分らしく生きることを応援するその哲学は、多くの若者の支持を集めています。

引っ込み思案、内気、だけど何者かになりたいーー誰もが共感する考えの詰まったバイブルとなる一冊です。

 

●もくじ=================

まえがき
〈立志編〉生い立ち/居場所のない自分/何者/ユーチューブへの道/独り立ち
〈自立編〉人は学ぶもの/働く、生きる/荒野を進む/自分を信じる/変化と不変
〈挑戦編〉死について/動画の秘密/エデンエレンの話/自由の奴隷
〈葛藤編〉他人と自分/正しさって何?/会社と自分/人と自分/仕事と自分/ライバルの話
〈風雲編〉恋とか愛とか/孤独とか不幸の話/才能と個性/未来と自分
あとがき

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*****〈まえがき〉を特別公開中*****

 

はじめまして、僕の名前ははなお。公の場では「はなおでんがん」というYouTubeチャンネルで活動している。本名は平澤和記。
 1992年8月15日生まれ。この日は終戦記念日ということで、母が「平和の記念日」として僕に〝和記〟と名づけたらしい。実に面白い。
 さて、なぜいきなり本名について語ったのか。それはもちろん「はなお」という人格はYouTube上に映し出される僕という人間の一部であり、僕の人生の大部分は平澤和記だからだ。
 みんなから見える僕、そして自分自身から見える僕。きっとそれは大きく異なる。
 ここまでの人生、とても充実し、楽しいものだった。同時にそれは、激流の川下りのようでもあった。自分たちの力だけで何とか生き延びていく。それはそれはスリルに溢れていた。気の抜けないサバイバル生活でもあった。その中で僕は別人になった。変わらないと生きていけなかったのだ。川の行く末はおろか一瞬先も見通せない。そんな状況で僕は必死に藻搔き続けた。それは今も変わらないと思う。

 皆さんが知る僕は、YouTubeのキラキラした世界の住人だろう。「無邪気な子どもみたい」とよく言われるが、実際に仕事は僕の遊び場だし、仕事とはそうあるべきだと思っている。自分が本気で楽しめる公園を作り、真剣に遊ぶ感覚に近い。だが、飄々としているように見えるその内側には、多くの人がそうであるように、悩みや苦しみも抱えている。
 この本では、そういった動画では決して見えることのない“ただの自分”をできるかぎり詳細に著していきたいと思う。
 この本を書き留める理由は大きく二つ。
 一つ目は、いよいよ20代という若者期を終えるにあたり、ここまで何を考え、感じてきたのか。そのセーブデータを残しておきたかったから。
 そしてもう一つは、自分の生き方を現代の多様な生き方の一つのサンプルとして、社会に提示したかったからだ。
 僕は自分を「野に放たれた一匹のモルモット」だと仮定することにした。いわゆる社会の実験台だ。高校時代、青春を棒に振って勉強に捧げ、大阪大学というそこそこには賢い大学を卒業し、大企業というエリートコースを夢見ていたはなおというモルモットが、YouTubeというある種イレギュラーな世界に大舵を切った結果どうなったのか?
 それを明確に開示することで、これからの時代を生きる読者の皆さまに、何かしら有意義なものがあれば幸いである。

 言わずもがな、今は多様性の時代だと思う。
 例えば、学校の校則に関しても親御さんからの指摘や世の風潮からか、以前よりも自由度が高くなった学校が増えたように感じる。世界のあちこちで自由を叫ぶ声があがり、ぶつかり合い、そして認められているように思う。それはとても素敵な事だ。だが一方で、急激なこの時代の変化についていけない人が増えているのもまた事実だと思う。
 僕らの親世代と今の僕たちの時代はまるで違う世界だ。親が体験し、良しとしてきた生き方の正攻法も今や過去の遺産。あてにならない。だから親もまともなアドバイスができない。結果、「とりあえず勉強はしとけ」となる。
 それは仕方のないことだ。
 最近では当たり前になった副業解禁。かつての大企業も今やいつ潰れるかもわからないと言われる始末。唐突に押し付けられ始めた自由。さらにコロナというこのご時世。いやぁ〜乱世乱世。今や誰もが、10年先、いや数年先すら見えないレールの上を歩いている。それは僕も同じ。
 そんな漠然として靄がかかったようなこの時代をどう生きようか迷っている方に、僭越ながら「僕の辿ったルートはこんな感じでした」というご報告をさせていただきたい。この社会が作ったシステムに対して、普通の人以上に真面目に順応してきた人間が、YouTubeの道を選択し、凡そ8年間生きてきたリアルな社会実験。

 この本には、僕の生い立ちから始まり、高校・浪人時代の黒歴史、就職内定を辞退してYouTubeを選んだ理由、仕事観や会社の事、チームについて、親友への思い、現在付き合っている彼女の事、死を意識した日の話、動画作りの秘密まで、凡そ全てを網羅した。正直、ここまで話す事はいささかこっ恥ずかしいところもあるし、見苦しい部分もある。だが、モルモットとして、自分の務めをしっかり全うしていきたいと思う。
 本書は自己啓発書ではなく、自分の身に起きた事象と、それをどう受け止め、何を得たのかという事を主観的に淡々と書き上げていったものだ。
 遅ればせながら、本書のタイトルについても触れておきたい。「生き物A」という文字を見て頭に疑問符が浮かんだ方も多いだろう。
 このタイトルは僕が病んで山登りに行った際、自分を形容する言葉としてふと出てきたものだ。人や組織、社会に縛られず自分らしく自由に生きたい。人間である前にまず、地球上に何億何兆と存在する生命の一つでありたい。決して自分は特別で崇高な命などではない。だからこそ、いつ死んでもいいと思えるくらい今この瞬間を自分に素直に生きてやる。そしてそんなちっぽけな一人の人生を、名もなきモルモットの生き様として皆さまに鑑賞していただく。そういう思いを込めてこのタイトルに「生き物A」と付けた。
 こんな意味不明のタイトルを採用してくださった出版社の皆さまには感謝しかありません。それでは、はじまりはじまり。

2022年8月15日
はなお(平澤和記)

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著者

はなお

1992年生。本名・平澤和記。大阪大学基礎工学部在学中にYouTubeを開始。
相方でんがんとの「はなおでんがん」チャンネル等の他にもアパレルブランドEDDEN ELLEN創設等、多彩に活動を行う。

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