ためし読み - 14歳の世渡り術

春を告げる「人」、星空での川下り、お盆に帰ってくるデパート、初日の出との綱引き……二十四節気をテーマにした新感覚短編集『24のひらめき!と僕らの季節』から2編ためし読み!

今年単著デビュー10周年を迎える現代ショートショートの名手・田丸雅智さんによる「二十四節気」をテーマとした珠玉の短編集『24のひらめき!と僕らの季節』が11月27日に発売となりました。

日本の四季をさまざまな角度から楽しめる少し不思議な物語、彩り豊かなショートショートから、発売を記念して、まさにいまの節気である「小雪」の物語「カワセミの石」および、春のはじまり「立春」の物語である第1話目「春告人」を全文公開します。

==ためし読みはこちらから↓==
24のひらめき!と僕らの季節

 

小雪 「カワセミの石」

 

 

 祐樹が思わず立ち止まったのは、午前中の塾の帰り、公園を横切っていたときだった。昼下がりの公園では骨董市が開かれていて、多くの人でにぎわっていた。

 そのとき、並んだ店のひとつになんとなく視線をやって、一瞬にして心を奪われた。コバルトブルーに輝く美しいものがたくさん置かれていたからだ。

 祐樹が近づいてよく見てみると、それらは指輪やネックレスなどのアクセサリーだった。共通しているのは、どれもにコバルトブルー、そしてオレンジや白や黒も少し混ざった小さな丸い石がはめこまれていることだった。

 見入っていると、店主の老人がニヤリと笑った。

「この石はな、すべて鳥なんだよ」

「鳥、ですか……?」

「ああ、カワセミを知っておるかね?」

 その瞬間、あっ、と思った。コバルトブルーの羽に、オレンジ色の胸部、白い耳元や喉元に、黒いクチバシ……そんなカワセミの姿がかんできて、目の前の石の色合いと重なったのだ。

「言われてみたら、カワセミみたいな感じですね」

 祐樹が言うと、店主は首を横に振った。

「“みたい”ではなくてね。これはカワセミが石に姿を変えたものなんだ。見ていなさい」

 店主は並んだものの中から指輪を取って手のひらにのせた。

 目を疑ったのは、その直後のことだった。

 指輪にはめこまれていたコバルトブルーの石が素早く飛びだしてきて、店主の肩に乗っかった。それは紛れもなくカワセミで、指輪を見ると石のはめこまれていた部分はぽっかり穴が開いていた。
 カワセミが高い声でチーッと鳴くなか、店主はいたずらっ子のような笑みを浮かべた。

「どうかね。おもしろいものだろう? カワセミは“渓流けいりゅうの宝石”と呼ばれることがあるが、実際に石に姿を変えられる個体が少なくない数おるんだよ。水辺に青い石が落ちていれば、ほぼ間違いなくカワセミだ。特に雨のあとなどには大量に落ちていることがあってな。いっせいに鳥に戻って羽ばたいていく様は圧巻だ」

 そのとき、カワセミが店主の肩から飛び立って、元あった指輪の穴に吸いこまれるように入っていった。祐樹がまばたきをして目を開けたときには、カワセミはすっかりコバルトブルーの石へと戻っていた。

「このカワセミらは、なにも無理してここに収まっているわけではないし、アクセサリーは鳥カゴともまったく違う。自由に飛びでて、どこにでも行けるわけだからな。が、こやつらはここが気に入っておってな。逃げだすこともなく、そのうちこうして戻ってくるんだ」

 祐樹は呆然としながら店主の話を聞いていた。けれど、気持ちが落ち着いてくると目の前の石と先ほど見たカワセミの美しさや愛らしさが思い起こされて、戸惑いよりも惹かれる気持ちが強くなった。

 価格を見ると少し値は張ったものの、貯金をはたけばギリギリ手が届くくらいで、祐樹は言った。

「あの、あとでお代を持って戻ってくるので、選んだものを取っておいてもらうことはできますか……?」

 店主は白い歯を見せながらうなずいた。

「ああ、いいとも。恋人への贈り物だね?」

「えっ……!」

 図星を指され、祐樹はしどろもどろになってしまう。

 美しいコバルトブルーの品々に、祐樹自身もどれかひとつ欲しいなぁとは思っていた。が、店主の言う通り、いま考えていたのは彼女へのプレゼントとしてだった。その彼女─茉莉とは、もうすぐ付き合って半年になる。きたる記念日にサプライズで何か贈りたいなと思っていたところに、この店と出会ったのだった。

 動揺する祐樹に、店主は笑って言った。

「特別に少しまけてやるから、好きなものを選びなさい」

「ありがとうございます……!」

 そうしてアクセサリーを選びはじめ、祐樹はあることに気がついた。きっと個体差だろう、石の色はひとつずつ微妙に違っていたのだが、その中でも赤っぽい色が混ざっているものとそうでないものがあるようだった。

 どうしてなのかと尋ねると、店主は言った。

「メスとオスの違いでね。カワセミはクチバシの下が赤いのがメスで、黒いのがオスなんだ」

「へぇぇ……」

 やがて、祐樹はひとつに決めた。それはブローチで、枝をデザインしたような金色の台に、メス特有の赤の混じった石がはめこまれたものだった。

「これにします!」

 いったん家に帰って戻ってくると、店主はブローチを小箱に入れて渡してくれた。

「フタを開けなければ、カワセミに戻ることはない。特に世話は必要ないが、ときどき水辺に連れていってやることだ」

 はいっ、と言って、大事にそれを持ち帰った。

 

 祐樹は当初、プレゼントするものなのだから記念日までは小箱の中にしまっておこうと思っていた。

 でも、なんとなく閉じこめているようで申し訳なくなってきて、休日にブローチを連れだすことにした。

 電車で訪れたのは河原で、祐樹は岸壁に腰かけて小箱のフタを開けてみた。コバルトブルーのその石は、しばらくのあいだ動かなかった。が、そのうちキラッと表面が光ったように見え、直後、ブローチから飛びだしてきてカワセミになり、近くの岸壁にちょこんと留まった。

 それはやっぱり美しくて愛らしく、祐樹はほれぼれしてしまう。

 次の瞬間、カワセミはパッと飛び立って川に向かった。かと思ったら矢のように水中に飛びこんでいき、銀色の小魚をクチバシで捕まえて戻ってきた。

 おいしそうに飲みこむカワセミに、祐樹は微笑ましい気持ちになる。やがてカワセミはまた飛んでいき、空中でホバリングしてから水中へとダイブする――。

 

 半年記念の日がやってきて、祐樹はサプライズの成功を祈りながら緊張感に包まれていた。

 デートの最初には、河原に行こうと誘っていた。この時期に外でデートだなんて変に思われるかもとは思ったけれど、茉莉はすんなりオーケーしてくれた。懸念していた寒さも、小春日和でずいぶん和らぎ安堵した。

 それでも、喜んでくれるだろうか、という不安は胸にある。

 茉莉と待ち合わせて河原をぶらぶら歩きながら、祐樹は言った。

「そのへんに座らない……?」

 茉莉は、うん、とうなずいて、二人して岸壁に腰かける。

 直後、祐樹は小箱を差しだした。

「あのさ! これ……!」

 現れたコバルトブルーのブローチに、茉莉は「えっ!」と目を見開いた。

 気に入ってくれるかな……!?

 緊張がピークを迎えるなか、返ってきたのは想定外の言葉だった。

「ウソ、祐樹くんも……!?」

 祐樹が困惑していると、茉莉は何かを取りだした。それはコバルトブルーの石をたたえたネックレスで、祐樹は言葉を失った。

「私もさ、似合うかなって……」

 茉莉は話す。通りかかった骨董市で偶然見かけた店のこと。店主から教わった石のこと。祐樹へのいいプレゼントになると思い、オスのカワセミがはめこまれたネックレスを買ったこと。

「こんなことがあるんだね……でも、ありがと! すっごくうれしい!」

 笑顔の茉莉に、祐樹も遅れてこう言った。

「びっくりしたけど……こっちこそうれしい! ありがとう!」

 そうして、ネックレスとブローチを交換し合ってすぐだった。二つの石がカワセミへと姿を変えて岸壁に並んでちょこんと留まった。

 瞬間、祐樹のカワセミが飛び立って、川面へと突入した。そして小魚を捕まえると口にくわえたまま戻ってきて、茉莉のカワセミに小魚を渡そうとするそぶりを見せた。

「これって、求愛給餌きゅうじだ!」

 茉莉が言って、祐樹は尋ねる。

「なにそれ……」

「お店の人に教えてもらってさ。カワセミのオスは求愛のためにメスにエサをあげるんだって。ふつうは春とかの繁殖期にするらしいんだけど……今日は暖かいから春と勘違いしてるのかな」

 そのとき、茉莉のカワセミがエサを受け取ったのが見え、祐樹は照れ臭くなる――。

 

 それ以来、祐樹はもらったネックレスを大切に身につけている。茉莉ともときどき河原に出かけ、カワセミの飛ぶ姿を眺めながらのんびり過ごしたりもしている。

 そんな中、暖かい日は一人で河原に行くこともある。石に現れる変化を楽しむためだ。

 今日も、コバルトブルーを基調とした祐樹の石には別の色が加わっている。

 茉莉のカワセミに渡すためにくわえたままになっている、小魚由来の銀色が。

 

●小雪 Shosetsu 11月22日-12月6日頃 

日を追うごとに寒さも増し、山間部の紅葉が散り、初雪が舞いはじめる頃。春のように暖かい「小春日和」の日も。

*作品に登場する主な季節のもの=カワセミ/小春日和

 

* * * * * * * * * * * * * * * *

 

立春 「春告人」

 

明日からしばらく、お客さんが滞在するから。

母親にそう言われた次の日、強風が吹き荒れるなか学校から帰ってくると、玄関先で「ホーホケキョ」という声が聞こえた。

 ウグイスだ、とテンションがあがりつつ、私は同時に首をかしげた。鳴き声は家の中から聞こえたような気がしたからだ。

 そんな中、リビングに入っていくと、母親のほかに私より少し年上に見えるショートヘアの女の人がソファーに腰かけていた。

 そういえば、今日からだれか来るって言ってたな……。

 昨日、母親から言われたことを思いだしたその直後、私は「えっ⁉」と目を疑った。その女の人の肩にウグイスがちょこんとのっかっていて、「ホーホケキョ」と鳴いたからだ。

 固まる私に、母親が言った。

「あっ、帰ってきた。ハルカさん、うちの娘です。美菜、こちらがハルカさんだよ」

 そのハルカさんと呼ばれた人は、微笑みながらぺこりと頭を下げた。

「はじめまして。少しのあいだ、お世話になります」

 穏やかそうな人だなぁと思いながらあいさつをして、私もソファーに腰かける。

「ハルカさんはね、〝春告人〟なの。美菜は初めて会うよね」

 母親からいきなり言われ、私はポカンとしてしまう。

「はるつげびと……?」

「そう、春一番に乗ってやってくる、ね」

 そして、母親はこんなことを口にした。春を告げる鳥であるウグイスは春告鳥はるつげどりといわれているけれど、ハルカさんは春を告げる人で春告人といわれる存在なのだ、と。そのハルカさんは今年、この地域でのお勤めを果たすあいだ、うちに滞在することになったという。とても名誉なことであり、ハルカさんに失礼のないように、と母親は言った。

 話を聞いても、正直なところ私は「ふーん」としか思わなかった。肩のウグイスのことといい、ハルカさんはたしかに不思議な雰囲気をまとっていた。でも、春を告げる人というのは、ぜんぜんピンと来なかった。

「あのさ、美菜、あんまり分かってないでしょ?」

 ギクッとしながら「いや、まあ……」と返事をすると、母親は言った。

「ハルカさん、よかったら美菜に見せてやってくださいませんか?」

 ハルカさんは笑みを浮かべてうなずいた。

「かまいませんよ。では、お庭にでも行きましょう」

 何をするつもりなんだろう……。

 そう思いながら、私はハルカさんにつづいてリビングのテラス窓からサンダルを履いて外に出た。

 庭には母親の植えたパンジーやノースポールなどのプランターが並ぶなか、ハルカさんは何もないところで足を止めた。

「じゃあ、はじめますね」

 その直後のことだった。ハルカさんは片手を口に当てると、地面に向かって呼びかけた。

「おーい」

 瞬間、びゅぅっと暖かい風が吹き抜けて、私の髪をなびかせた。と同時に、目の前でおどろくべきことが起こった。黄緑色のものが地面をボコッと突き破り、いきなり顔を出したのだ。

 これって、フキノトウ……⁉

 呆然としているうちにも、あちらこちらで、ボコッ、ボコッとフキノトウが顔を出す。あまりの勢いに土は弾き飛ばされて、宙を舞ってあたりに散らばる。

 やがて何も生えてこなくなったところで、ハルカさんは微笑んだ。

「こんな感じです」

 フキノトウがうちの庭に生えることは知っていた。けれど、ふつうはこんなふうに生えるはずがなく、前のめりで私は尋ねた。

「今のって、ハルカさんがされたんですよね⁉ どうやって……⁉」

「内に蓄えられていたものに、ほんの少し働きかけをしただけですよ。それはさておき、せっかくなので少し天ぷらにしていただきませんか?」

 その提案に、私の心は一気に弾む。

 二人でフキノトウを収穫するとキッチンへと移動して、さっそく揚げた。熱々のそれを口に運ぶと、さくっとした食感のあとでクセのある独特の香りとほろ苦さが広がって、私は叫んだ。

「おいしい!」

「ふふ、よかったです」

 ハルカさんは微笑んだ。

 

その日から、ハルカさんとの日々がはじまった。

 ハルカさんは朝から夕方までこの地域を回ってお勤めを果たしているらしいなか、私も放課後や休みの日に同行させてもらった。

 あるときは、近くにある自然豊かな庭園を訪れた。そこには梅の木がたくさん植えられていて、多くはすでに美しい花を咲かせていた。でも、中にはつぼみのままのものもあり、ハルカさんはそんな木を見つけると近くに行って呼びかけた。

「おーい」

 瞬間、びゅぅっと暖かい風が吹き、梅の木を包む。ポンッ、ポンッ、ポンッとつぼみが開き、白や紅の花が咲く。メジロがパッと飛んできて、花の蜜をおいしそうに吸いはじめる。私は驚嘆しつつ、梅に見とれる――。

 またあるときは、雪が残る郊外の山へと出かけて行った。たどりついたのは氷の張った湖で、ハルカさんはそちらに向かって呼びかけた。

「おーい」

 風が吹き、湖の上を渡っていく。寒さが和らぎ、氷はみるみるうちに解けていく。

 そのとき、湖で何かが跳ねた。

「魚だっ!」

 大きな魚も小さな魚も、蓄えたものを存分に解放するように、力強いジャンプを繰り返す。その光景に、私も飛びあがりたくなってくる――。

 そんな具合で、最初のほうは好奇心を刺激されて、ただただワクワクするばかりだった。けれど、しばらくするとそれだけじゃなく、ハルカさんが来る前から自分の中でずっとくすぶっていた暗い感情も頭をもたげた。

 それをどうにも抑えられなくなってきていたとき、不意にハルカさんに尋ねられた。

「何か悩みでもおありですか?」

 私はドキッとして、一瞬黙った。が、ぜんぶ見透かされているような気がして、口を開いた。

「いえ、その、私にはなんにもないなぁと……」

「と言いますと?」

「えっと……ハルカさんはすごすぎるとしても、友達も英語がしゃべれたり部活で結果を残してたり……それに比べて、私はなんの取柄もなくて平凡だなって……」

 そこまで言って、こんな話を聞かされても迷惑なだけだろうなと思い、私は急いで言葉を重ねた。

「すみません! やっぱり今のは忘れてください!」

 何かを言いかけていたハルカさんを置き、私は一人で先に進んだ。

ハルカさんは人なのか、人とは違う存在なのか。年齢は見た目通りなのか、そうじゃないのか。どこから来て、どこに行くのか……。

 初めは気になっていたそういうことも、一緒に過ごすうちにだんだんどうでもよくなってきた。

 ハルカさんはハルカさんだ。それに、今を楽しむってことでいいじゃないか。

 私はハルカさんと一緒に、サヤエンドウの卵とじを食べたり、炊きたてのごはんに白魚をのせたどんぶりを食べたり。初めての渓流釣りに出かけたり。

 でも、別れのときが迫っていることは、直感的に分かっていた。

 そして、ある日の放課後、そのときはやってきた。

 学校から帰ってくると、ハルカさんが言った。

「私の勤めは、ぶじに終わりました。短いあいだでしたけど、美菜さんと過ごせてよかったです」

 母親にはすでに去ることを伝えたらしく、私の帰りを待っていてくれたようだった。

 肩のウグイスも別れを告げるように鳴くなかで、私はさみしくなりながらも、しっかりとお礼を言った。そして、ハルカさんに促されて庭に出た。

 ハルカさんは、改めて「ありがとうございました」と頭を下げて、こうつづけた。

「それから最後に……あのときおっしゃっていた、ご自身には何もないということですが、美菜さんなら大丈夫ですから、あまり焦らなくてもよいのではないでしょうか」

「えっ?」

 突然の言葉に戸惑っていると、ハルカさんは言葉を重ねた。

「実際、美菜さんの中には蓄えられたものを強く感じます。ほら、こちらがその証拠です」

 そう言って、ハルカさんは地面に向かって「おーい」と声をかけた。

 次の瞬間のことだった。私の足元で、勢いよくボコッ、ボコッ、ボコボコボコッとフキノトウのようなものが生えてきた。

「それはヒトノトウといって、エネルギーを秘めた人の近くに生えるものなんです。ふつうは見えないわけですけれど。よければ、あとでぜひ食べてみてください。美菜さんらしさが感じられる味になっているはずですよ。では、またいつかの春に」

 直後、びゅぅっと暖かい風が吹いてきて、ハルカさんを取り巻いた。私は土ぼこりに目を閉じる。もういちど開いたときには、ハルカさんの姿は消えていた。

「……またいつかっ!」

 私は言って、足元に生えたヒトノトウというものを摘んでいく。キッチンに行き、さっそく天ぷらにして食べてみる。

 熱々のそれはおいしくも、フキノトウより香りも苦味もかなり強くて、私は思う。

 これが自分らしい味って……平凡どころか、私、めっちゃクセ強いじゃん……!

なんだか笑えてきながらも、みなぎるものを内に感じる。

 具体的なことは、まだひとつも浮かんでなかった。

 それでも、自分の中に得体の知れない、けれど、ワクワクするきざしをたしかに感じた。

「よし、やるぞーっ!」

 衝動的に両の拳を突きあげると、固い何かに勢いよくぶつかる感触がある。

 弾き飛ばされた土が、パラパラと宙を舞った。

 

●立春 Risshun 2月4日-2月17日頃 

暦の上では、この日から春となる。寒さは厳しいけれど、陽ざしが春めいてくる頃。

*作品に登場する主な季節のもの=春一番/ウグイス/フキノトウ/梅/メジロ/魚氷にあがる/サヤエンドウ/白魚/渓流釣り

 

***続きは、『24のひらめき!と僕らの季節』でお楽しみください。***

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著者

田丸 雅智(たまる・まさとも)

1987年愛媛県生まれ。東京大学工学部、同大学院工学系研究科卒。現代ショートショートの旗手として執筆活動に加え、全国各地で創作講座を開催している。著書に『海色の壜』『おとぎカンパニー』など多数。

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