名作『逃亡くそたわけ』から数十年後、コロナ下の再会を描いた絲山秋子の新たな代表作 『まっとうな人生』
藤井聡子
先日、近所のスーパーで、中学の後輩と出くわした。彼女は私を見るなり「先輩、相変わらずですねフフッ」と笑った。マスクをしているからと顔を洗いもせず、一昨日から着たままのスウェット姿で、一本のネギを握り締めていた私は、スーパーこそ社交場なのだと痛感した。地方都市におけるスーパーやホームセンター、商業施
2022.08.09「絲山秋子」の検索結果 : 8件
藤井聡子
先日、近所のスーパーで、中学の後輩と出くわした。彼女は私を見るなり「先輩、相変わらずですねフフッ」と笑った。マスクをしているからと顔を洗いもせず、一昨日から着たままのスウェット姿で、一本のネギを握り締めていた私は、スーパーこそ社交場なのだと痛感した。地方都市におけるスーパーやホームセンター、商業施
2022.08.09花田菜々子
現役書店員、花田菜々子の7万部突破のベストセラー『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』(通称:であすす)がWOWOWにてオリジナルドラマ化!毎週金曜よる23:30〜放送、WOWOWオンデマンドで配信中 &
2021.05.29本年も河出書房新社の本をお読みいただき誠にありがとうございました。普段は職業意識(?)と愛社精神(??)により自社刊行物普及に努める我々が、自らの楔を解き放ち心から語りたい本をオススメする恒例企画「本読み河出スタッフが選んだ今年の本(他社本もあるよ!)」2019年版を今年もお届けします。河出書房新社
2019.12.30田中和生
岡山からはじまって熊谷、大津、遠野、お台場、函館、青梅、秩父、横浜、下北沢とつづき、松江で終わる。十二章からなるこの作品の、主な舞台である。関東地方が中心だが、南は中国地方から北は北海道まで、これほど多彩な場所が次々と描かれる作品は、日本の近代文学史上でもちょっとほかに思いつかない。 しかもその多
2019.02.27山本貴光
初出=「文藝」2018年秋季号(第1回はこちら) 1 全体の傾向文芸時評はなにを対象とすればよいか。その境界線を自明視せず、考えながら探ってゆこう。前回、そのように述べた。ただし、いきなりあれもこれもと見るわけにはいかないので、まずはいわゆる五大文芸誌「群像」「新潮」「すばる」「文學界」
2018.08.01木下古栗
絲山秋子さん、柴崎友香さん、津村記久子さん、豊崎由美さん、松田青子さん、佐々木敦さん、町田康さんなど、プロの書き手たちも熱狂する、孤高の作家、木下古栗さん。最新作となる短篇集『グローバライズ』から「道」を公開します。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━「道」「すみま
2016.11.10【全集】「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」第Ⅱ期 刊行中★作家古典新訳の刊行予定2016年6月 『松尾芭蕉/与謝蕪村/小林一茶/とくとく歌仙』訳・選 松浦寿輝 選・辻原登 選・長谷川櫂 丸谷才一ほか2016年10月 『能・狂言/説経節/曾根崎心中/女殺油地獄/仮名手本忠臣蔵/菅原伝授手習鑑/義経千
2016.05.02【評者】内山節
『小松とうさちゃん』絲山秋子『小松とうさちゃん』絲山秋子 【評者】内山節虚構のなかの現実を生きる 今しがた、私は駅の券売機で切符を買っていた。新幹線の切符なのだが、以前とはタッチパネルのつくられ方が変わっていて、画面が私に問いかけてくるようになっていた。その問いに答え
2016.02.19