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96歳の巨匠・皆川博子の最高到達点。直木賞・紫式部文学賞ほか各賞総なめの作家が放つ最新作
皆川博子
2026.07.15

御年96歳。
いま、書くことは生きること――
半世紀以上にわたってミステリ、幻想小説、時代小説、歴史小説等、幅広いジャンルで創作を行う皆川博子さん。
この間、日本推理作家協会賞、直木三十五賞、柴田錬三郎賞、吉川英治文学賞、本格ミステリ大賞、日本ミステリー文学大賞、毎日芸術賞、紫式部文学賞といった数多くの名だたる賞を受賞され、2025年春の叙勲では旭日中綬章を受章しました。
最新作となる本作の主人公は、身分の制約を受けながら画業と詩作を志す農奴のミーシャと、北方十字軍に故郷と家族を奪われ復讐を誓うジンタルス。圧政と戦乱の時代を生きる二人の青年の物語は、ウクライナの詩人タラス・シェフチェンコの生涯と、ポーランドの詩人アダム・ミツキェーヴィチの『コンラット・ヴァレンロット』に着想を得たもの。
舞台は同じく小社刊『風配図』とも重なっていますが、続編ではないので、それぞれ一冊完結でお読みいただけます。これほど骨太で雄渾、想像力にあふれ煌めくような物語を読めるなんて、読書子冥利に尽きる……! しかもそれが現代社会を幻視するような、戦乱と運命の物語であればなおさら。
そして本作のラストは、今までの皆川作品とは少し異なる、琥珀のような明るさをたたえています。インタビューによれば、一時の不調を経て「どん底からどう立ち直るかを考えるのも書き手の務めではないか」と思うようになったという著者。これまでの皆川読者も、はじめての読む読者も、ぜひこの圧倒的な傑作をお見逃しなく!
●『ジンタルス RED AMBER』あらすじ
19世紀ロシア。伯爵に仕えながら絵画を学ぶ農奴のミーシャ。館で「亡霊(プリーズラク)」と呼ばれている青年ステンカとの出会いから、ペテルブルクで画才と文才を磨く道が開けるが――
13世紀バルト。北方十字軍に故郷リヴォニアを侵略され、家族を失った少年ジンタルス。貴族の息子マクシミリアンの従者として遍歴の旅に出るが、復讐の念は彼を修羅の道へと導く。
圧政と戦乱――二人の青年が辿り着いた、自由とは、表現とは、生きるとは。
ミーシャの物語と、ミーシャが記したジンタルスの物語。
二つの物語を交錯させ、時代も国も越えて贈る、最新長篇にして最高傑作!
●著者 皆川博子 Hiroko Minagawa

1930年生まれ。1972年『海と十字架』でデビュー。1973年「アルカディアの夏」で小説現代新人賞を受賞後、ミステリ、幻想小説、時代小説、歴史小説等、幅広いジャンルで創作を続ける。1985年『壁──旅芝居殺人事件』で日本推理作家協会賞、1986年『恋紅』で直木賞、1990年『薔薇忌』で柴田錬三郎賞、1998年『死の泉』で吉川英治文学賞、2012年『開かせていただき光栄です』で本格ミステリ大賞、同年日本ミステリー文学大賞、2022年『インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー』で毎日芸術賞、2024年『風配図 WIND ROSE』で紫式部文学賞を受賞。2015年文化功労者、2025年旭日中綬章受章。

























