私が薦める河出の本【円城塔さん】
円城塔
『銀河ヒッチハイクガイド』ダグラス・アダムス 安原和見訳河出文庫、2005年「SFは必ずしも科学との関係はなく、さらには人によって科学のイメージは異なる。本書はとにかく、SFを風通しのよいものにしてくれた。」(円城塔)『終わらざりし物語(上下)』J.R.R.トールキン著、クリストファ・トールキン編
2016.03.08私が薦める河出の本
円城塔
『銀河ヒッチハイクガイド』ダグラス・アダムス 安原和見訳河出文庫、2005年「SFは必ずしも科学との関係はなく、さらには人によって科学のイメージは異なる。本書はとにかく、SFを風通しのよいものにしてくれた。」(円城塔)『終わらざりし物語(上下)』J.R.R.トールキン著、クリストファ・トールキン編
2016.03.08松浦寿輝
『胡桃の中の世界』澁澤龍彦河出文庫、2007年「なかなか打ち解けてくれなかった神経質で気難しい少年が、ようやく心を開き、彼の宝物であるおもちゃ箱の中身をこっそり見せてくれた。そんな趣のある本。」(松浦寿輝)『久生十蘭 ジュラネスク 珠玉傑作集』久生十蘭河出文庫、2010年「久生十蘭は、現実にも、人生
2016.03.08三浦俊彦
『妄想科学小説』赤瀬川原平2015年「剥き出しの不条理設定が淫靡なほどの短編小説集。悪夢の余韻っぽい詩情と理屈が這い回る路地裏へ、裏口の戸の隙間からわくわくおそるおそる繰り返し忍び出る。そんな35編。」(三浦俊彦)『ナノ・スケール 生物の世界』リチャード・ジョーンズ 梶山あゆみ訳2010年「動植物の
2016.03.04穂村弘
『不思議のひと触れ』シオドア・スタージョン 大森望編河出文庫、2004年「本書に収録された「雷と薔薇」は夢の小説。初めて読んだ時、あまりの美しさに耳鳴りがした。スタージョンいいよなあ、ブラッドベリより好きだな、と思っていたら、この本の帯 に「密かに狂わしく嫉妬した(レイ・ブラッドベリ)」と記されてい
2016.03.04秦建日子
『ロングウォーク』ブライアン・キャストナー 安原和見訳2013年「「ロングウォーク」の何が「ロング」なのかを知った時の衝撃。テロの蔓延した今こそ、全世界が読むべき必読の書だと思う。」(秦建日子)『アライバル』ショーン・タン2011年「私は文章を書くことを生業にしているが、この文字のない物語には心底打
2016.03.04白岩玄
『想像ラジオ』いとうせいこう河出文庫、2015年「震災のあと、募金をしても自分なりに動いてみても、いまいちしっくりこなかった。でもこれを読んで、本当はこういうことがしたかったのだと思った。」(白岩玄)━━━━━━━━━━━━━━━※河出書房新社創業130周年を記念して、河出の本をコメント付きでご推薦
2016.03.01加藤千恵
『いつも異国の空の下』石井好子河出文庫、2012年「自分の人生なんだから、ここにとどまったっていいし、別の場所に行ってもいい。同じことをしても違うことをしてもいい。読むたびに、それを思い出させてくれる。」(加藤千恵)『夏休み』中村航河出文庫、2006年「大人になったからこそ、子どもじみた真似をするの
2016.03.01堂場瞬一
『ロッパ食談 完全版』古川緑波河出文庫、2014年「残念ながら、喜劇役者・古川ロッパは観ていないが、私たちにとっては優れた「時代の記録者」である。戦後間もない時代に、これだけ芳醇な食体験があったとは!」(堂場瞬一)━━━━━━━━━━━━━━━※河出書房新社創業130周年を記念して、河出の本をコメン
2016.03.01石井光太
『黒檀』リシャルト・カプシチンスキ 工藤幸雄/阿部優子/武井摩利訳池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集、2010年「日本で刊行される世界文学全集に、カプシチンスキの著作が入ることは、文学、そしてノンフィクションの世界の幅を大きく広げるものだと思う。」(石井光太)『緑色の濁ったお茶あるいは幸福の散
2016.02.26鎌田實
『服従』ミシェル・ウエルベック 大塚桃訳、佐藤優解説2015年「人間は政治や経済や性を通して「服従」の関係をつくったが、そこから自由を目指していた。仏にイスラム政権が誕生。イスラムという絶対神による「服従」が始まる。ゾクゾクするほどおもしろい。」(鎌田實)『内臓とこころ』三木成夫河出文庫、2013年
2016.02.26