私が薦める河出の本【永江朗さん】
永江朗
『旅と移動(鶴見俊輔コレクション3)』鶴見俊輔著 黒川創編河出文庫、2013年「去年の秋、下北沢のB&Bで、この本の読書会をひらいた。それぞれの感想の多様さに驚いた。「この人は文章が下手だ」なんて発言する人もいて、大いに盛り上がった。」(永江朗)『サラダ記念日』俵万智河出文庫、1989年「ぼくはこの
2016.04.05創業130周年記念
永江朗
『旅と移動(鶴見俊輔コレクション3)』鶴見俊輔著 黒川創編河出文庫、2013年「去年の秋、下北沢のB&Bで、この本の読書会をひらいた。それぞれの感想の多様さに驚いた。「この人は文章が下手だ」なんて発言する人もいて、大いに盛り上がった。」(永江朗)『サラダ記念日』俵万智河出文庫、1989年「ぼくはこの
2016.04.05笙野頼子
『千のプラトー 上・中・下』ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ 宇野邦一/小沢秋広/田中敏彦/豊崎光一/宮林寛/守中高明訳河出文庫、2010年1「千のプラトー、民主主義って何? 個人個人がリゾーム! 好きに繋がり組織を抜けて、構造命令関係ない! 政治文学何でも応用哲学用語? 気にしない! 10年
2016.04.05成田龍一
『まなざしの地獄』見田宗介2008年「1973年の論文の単行本化。高度経済成長を、都市空間論として描くとともに、ひとりの青年の内面の軌跡を探り存在論的でもある。大澤真幸の「解説」も付されていて、お買い得の一冊。」(成田龍一)『井上ひさし×赤塚不二夫の笑劇場』井上ひさし/赤塚不二夫2015年「なんとも
2016.04.01島本理生
『平成マシンガンズ』三並夏河出文庫、2013年「1ページ目を開いた瞬間を、今もはっきり覚えている。痛々しくて懐かしい15歳の、一瞬の永遠がわずか数行に凝縮していた。」(島本理生)━━━━━━━━━━━━━━━※河出書房新社創業130周年を記念して、河出の本をコメント付きでご推薦いただきます。週2回(
2016.04.01鈴木創士
『裸のランチ』ウィリアム・バロウズ 鮎川信夫訳河出文庫、2003年「モロッコのタンジェでこの本を書いていた時、著者の腕には注射の針が刺さっていたが、この本がもたらす影響については知る由もなかった。20世紀とびきりの奇書である。」(鈴木創士)『オン・ザ・ロード』ジャック・ケルアック 青山南訳河出文庫、
2016.04.01綿矢りさ
『白痴(1/2/3)』ドストエフスキー 望月哲男訳河出文庫、2010年「登場人物が多くて賑やかだけど、どんどんと殺伐としてゆく本作において、ムイシュキン伯爵の無垢な人柄は救いだった。会話の微妙なニュアンスを読み取れたのは、現代的で丁寧な翻訳のおかげ。」(綿矢りさ)『アイドル万華鏡』辛酸なめ子河出文庫
2016.03.29羽田圭介
『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』中原昌也河出文庫、2000年「純文学小説は、自由に書かれなければならない。話の筋を読めてしまってもいいが、書かれる文章の数行先に、常に細かな意外性を散りばめなければ駄目だ。本書は小説の運動性のお手本のような高コストな文章で書かれており、それでいて笑いながら読めてし
2016.03.29渡辺麻紀
『須賀敦子全集 第1巻』須賀敦子河出文庫、2006年「とりわけ「ミラノ 霧の風景」が好きです。自分が生まれ育った文化と違う国で、人と向き合い、心を織りなす密やかな痛みや寂しさや不安、じわじわと心を温める灯火のような優しさ。静かに美しい日本語で綴られる物語。心がどこかに行ってしまいそうな時、読み返す作
2016.03.25伊藤たかみ
『帰ってきたヒトラー(上下)』ティムール・ヴェルメシュ 森内薫訳河出文庫、2016年「無知は純真ということではない。それも、ひとつの罪だ。賛否もわかるが、まず読んでから始めよう。」(伊藤たかみ)『1980 アイコ 十六歳』堀田あけみ河出文庫、2006年「弓道部の「ラブたん」ことアイコ。主人公の、この
2016.03.25甘糟りり子
『33年後のなんとなく、クリスタル』田中康夫2015年「きらびやかな物事と、それにからみつく儚さや切なさを描いたのが『なんとなく、クルスタル』だ。十代の時、その世界に憧れた。33年後、その先にある力強さを記したのが『33年後のなんとなく、クリスタル』。中年の私は多いに共感した。」(甘糟りり子)━━━
2016.03.25