「山崎ナオコーラ」の検索結果 : 23件

「公然不倫」中の母と暮らす娘が歩んだ青春……山崎ナオコーラが紹介する不思議な流れを味わえる小説

  『腹を空かせた勇者ども』金原ひとみ著 評:山崎ナオコーラ(作家)   ちゃんと生活して、たくさん食事して、行きたくて学校に通って、前を向いて人と関わっていく「陽キャ」の主人公。金原さんのこれまでの作品とはちょっと異なる風が、冒頭の数ページから清々しく吹いて

どこから言葉は生まれたか?——作家・山崎ナオコーラが読む、尾崎世界観初歌詞集『私語と』

 人類は、もともとは言葉を持っていなかった。 大昔、言葉はどこから生まれたんだろう?「誰かに何かを伝えたくて、そこから言葉が生まれた」と多くの人が想像するかもしれない。 けれども、本当にそうだろうか? 「ふと呟いた、ちょっとしたひとりごとが、人類の最初の言葉」ってことはないだろうか? ひとりごと、そ

ついに最終回! ドラマオリジナルの「すすめまくった」本を全公開!#10「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年のこと」

 現役書店員、花田菜々子の7万部突破のベストセラー『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』(通称:であすす)がWOWOWにてオリジナルドラマ化!毎週金曜よる23:30〜放送、WOWOWオンデマンドで配信中   &

『かわいい夫』『母ではなくて、親になる』(山崎ナオコーラ)祝文庫化!必ずもらえるプレゼントキャンペーンを開催&感想ツイートキャンペーンも!

山崎ナオコーラ 超話題のエッセイ本、待望の文庫化!2月『かわいい夫』、3月『母ではなくて、親になる』(山崎ナオコーラ)の文庫化を記念して、必ずもらえるプレゼントキャンペーンを開催いたします!ぜひ奮ってご応募ください。◆キャンペーン詳細◆2月『かわいい夫』・3月『母ではなくて、親になる』(どちらも河出

「生産性という言葉で人間の価値を計る。そういう空気の中で生きるのは、お互い首を絞め合っているようなもの」──何の役にも立っていないのではないかという葛藤とそれに対する一つの答え 山崎ナオコーラ 著『リボンの男』

 生産性という言葉で人間の価値を計る。そういう空気の中で生きるのは、お互い首を絞め合っているようなもので、命脅かす、その絞める手の力を緩めるのに必要なのがこの物語なんだと思います。 専業主婦・主夫が抱える不安。「○○くんのママ・パパ」「○○さんの奥さん」とばかり呼ばれて自分が消えて無くなってしまった

本読み河出スタッフが選んだ、2019年の本(他社本もあるよ!)

本年も河出書房新社の本をお読みいただき誠にありがとうございました。普段は職業意識(?)と愛社精神(??)により自社刊行物普及に努める我々が、自らの楔を解き放ち心から語りたい本をオススメする恒例企画「本読み河出スタッフが選んだ今年の本(他社本もあるよ!)」2019年版を今年もお届けします。河出書房新社

文学というよりも、光だ──『さざなみのよる』書評

木皿泉『さざなみのよる』書評*********文学というよりも、光だ山崎ナオコーラ 文学は死の仕事を常に行ってきた。死とは何か、死をどう受け止めたら良いのか、世界中の作家が考え続けている。古今東西の小説に死が描かれており、死はありふれたテーマだ。『さざなみのよる』も、死に関する仕事が行われ

寂しいままで、親になる   山崎ナオコーラ『母ではなくて、親になる』

子どもが生まれるまで、出産育児の類の雑誌を読むことができなかった。大きな腹をかかえて笑う妊娠○か月の○○さん、フリルの服をまとった生後○か月の○○ちゃん、あの表紙から「正しさ」の匂いしか嗅ぎとることができなかった自分は、母とは微笑んで腹をなでさするものであり、子のためにふんわり優しい世界に身をゆだね

「十ヵ月の赤ん坊」 『母ではなくて、親になる』続々重版御礼! 試し読みvol.2

『母ではなくて、親になる』(山崎ナオコーラ)続々重版御礼!★表紙・目次イラストはヨシタケシンスケさん!とくに読者からの反響が多かった章(本書書き下ろし)を、2週連続でまるごと試し読み公開します。〜書き下ろし公開vol.2〜27「十ヵ月の赤ん坊」_____________________ 赤

「フェミニンな男性を肯定したい」 『母ではなくて、親になる』続々重版御礼!試し読みvol.1

『母ではなくて、親になる』(山崎ナオコーラ)続々重版御礼!とくに読者からの反響が多かった章(本書書き下ろし)を、2週連続でまるごと試し読み公開します。〜書き下ろし公開vol.1〜20「フェミニンな男性を肯定したい」_____________________エッセイや小説等の書籍には、著者プロフィール

奇才はよみがえる! 澁澤龍彦没後30年記念企画、続々刊行

澁澤さんは1987年8月5日に亡くなられました。それから30年のあいだに、私たちは澁澤龍彦全集と澁澤龍彦翻訳全集をはじめ、数多くの澁澤文庫も刊行してまいりました。文庫はすでに68点に上ります。また、マルキド・サドの翻訳文庫8点と、『さかしま』などの翻訳文庫も入れると、80点を超える膨大な作品群になり

Web河出で大反響だったあの連載に、9話の書き下ろしを加え、待望の単行本化!――山崎ナオコーラ『母ではなくて、親になる』

37歳で第一子を産んだ山崎ナオコーラさんが、妊活から子供が1歳になるまでを綴ったエッセイ集を刊行しました。「自然分娩をしてこそ、母親」など、“自然”や“普通”や“常識”と様々なレッテルが貼られて、追い詰められがちな出産・子育て。さて“母親”ではなく“親”の目で、出産・子育てを見てみると、どんな世界が

最終回 汚れて、洗って

 まだ赤ん坊は立てないし歩けない。だが、つかまり立ちと伝い歩きはできるようになったので、靴を買った。 近所の公園で遊ばせると、石の馬につかまってにこにこする。そして、石の馬の背を舐める。舐めていいのかなあ、体に毒なんじゃないかなあ。「駄目だよ」 抱えて離すと、「まんま、まんま、まんま」 と平気な顔を

第20回 泡の時間

  オムツを替えたり、母乳をあげたりしている時間が、どこへ行くのかと考える。 どこへも行かない。今、ここで、自分が消費するだけだ。泡のようにパチンと儚く消える。「母親は子どもにばかり時間を使っているが、自分の時間も作るべきだ」「自分の時間を子どもにあげるので、母親は大変だ」 といった科白を聞くことが

違和感を文学に『ワイルドフラワーの見えない一年』

『ワイルドフラワーの見えない一年』 河出書房新社松田青子 著 【評者】山崎ナオコーラ違和感を文学に ショートショートのみで構成された自由な世界。すごいのは一文だけの作品でも「小説を読んだ」という感覚が湧くところだ。まったく雰囲気が違う作家だが、澁澤龍彥を思い出した。現実から変換さ

第5回 新生児

生まれてから一ヶ月までの赤ん坊を新生児と呼ぶそうだ。もっと長い間の呼び名なのかと思っていたら、たった一ヶ月間のものらしい。その後、赤ん坊は月を過ごす度に、「一ヶ月の赤ちゃん」「二ヶ月の赤ちゃん」……、といった風に呼ばれるようになる。児童福祉法では、満一歳に満たない子どもを乳児と呼び、満一歳から小学校

第4回 点数なんて失礼じゃないか

「抱っこした?」帝王切開手術が終わり、ストレッチャーで病室まで運んでもらってベッドへ移ると、あとから夫と母が連れ立って入ってきた。私は夫を見て尋ねた。「抱っこできなかった」夫はベッドに近づいてきて、にこにこしながら首を振った。「なんで?」私は心底驚いた。産声も聞こえたし、自分は握手したので、夫も母も

第3回 お産ではなく手術ということで

産む病院は、友人が「良い病院だ」と言っていたところを真似ることにした。そこは無痛分娩で有名だった。無痛分娩とは、麻酔で痛みを和らげて産む方法だ。反対に、助産師さんの助けを借りながら、医師の力はあまり借りずに、主に自分の力で産むのが普通分娩だ。普通分娩には、かなりの痛みがある。それを理由に母親というも

第2回 同じ経験をしていない人とも喋りたい

この赤ん坊の姉か兄かというような存在があって、二年前、私は三十五歳のときに流産を見た。流産は「よくあること」と、よく言われる。実際、私の周りにも流産経験者はとても多い。妊娠から出産までの過程において、かなり高い確率で起こるようだ。そのため、「流産になってしまって……」と打ち明けたときに、「私も経験が

第1回 人に会うとはどういうことか

人に会いたい、人に会いたい、と思って生きてきた。なぜ赤ん坊を育てたいのか? その問いについて深く考えることのないままここまできてしまったが、寂しいからと子どもを欲しがってはいけないのは重々承知しながら、やはり寂しかったのだと思う。大きくなったら遠く離れていってしまう存在だとはわかっているが、自分の側

私が薦める河出の本【山崎ナオコーラさん】

『唐草物語』渋澤龍彦河出文庫、1996年「「飛んだり飛んだり、や、飛んだり。」(「空飛ぶ大納言」)などの名フレーズがたくさん収まっています。河出文庫の渋澤龍彦作品は、私にとってどれも青春の書です。」(山崎ナオコーラ)『徹底抗戦! 文士の森』笙野頼子2005年「作家って自由なんだ、なんだって書いていい

私が薦める河出の本【西加奈子さん】

『人のセックスを笑うな』山崎ナオコーラ河出文庫、2006年「この本が書店の棚に並んだときの驚きと、一読したときの驚きと、どちらも鮮明に覚えています。キュートで真摯で何より面白くって、私は昔も今もこの小説のどえらいファンです。」(西加奈子)『半分のぼった黄色い太陽』チママンダ・ンゴズイ・アディーチェ 

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