 
書評も小説で書かないといけない小説
[レビュアー]松波太郎
『ひょうすべの国』笙野頼子 著書評も小説で書かないといけない小説[レビュアー]松波太郎 1「書評って、あんまり書きたくないんすよ、ぼく」正確には新聞やスポーツ誌で二度三度それらしきものを書いたことはあるけれど、それは小説が載せられる場ではなかったからだ。文芸誌では小説だけ書いていればそれで
2017.03.17単行本
 
[レビュアー]松波太郎
『ひょうすべの国』笙野頼子 著書評も小説で書かないといけない小説[レビュアー]松波太郎 1「書評って、あんまり書きたくないんすよ、ぼく」正確には新聞やスポーツ誌で二度三度それらしきものを書いたことはあるけれど、それは小説が載せられる場ではなかったからだ。文芸誌では小説だけ書いていればそれで
2017.03.17 
[レビュアー]山崎ナオコーラ
『血と肉』中山咲 著 細部から暴力 [レビュアー]山崎ナオコーラ 細部がきらきらしている。中山咲さんの『血と肉』は、ひとつひとつのシーンの書き方が丁寧で、「わあ、こういう描写で来たか!」という驚きで溢れる。おそらく、中山さんが自身の読書体験の中で小説の細部に
2017.03.16 
[レビュアー]今福龍太
『四つのエコロジー フェリックス・ガタリの思考』上野俊哉 著 「ガタリになること」への挑発 [レビュアー]今福龍太 フェリックス・ガタリ。異形の精神科医にして哲学者。たえず突然変異体のようにその姿を変え、分裂・増殖しながら自己と他者の固定的な境界を越え出てゆ
2017.03.15 
池澤夏樹
累計39万部を突破した大好評の「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」(河出書房新社刊)。第Ⅲ期のはじまりは、収録作家の全容が明らかにされていなかった『近現代作家集 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』の第1弾『近現代作家集 Ⅰ』(3月14日発売)。この100年の間に書かれた傑作、いまこそ読むに値する名作12篇を精選したアンソ
2017.03.13 
[レビュアー]柴田元幸
『平家物語』古川日出男 訳 聴け、琵琶法師たちの歌を [レビュアー]柴田元幸 古川日出男による現代日本語訳『平家物語』は、むろんほとんどの読者は黙読するとしても、少なくとも読み手の脳内で「聴かれる」ことを意識している(というか願っている)翻訳であるように思え
2017.03.09 
[レビュアー]永江朗
『一〇一教室』似鳥鶏 著 このグロテスクさは虚構じゃない [レビュアー]永江朗 なんておぞましい小説だろう。この本を、たとえば夕食後ののんびりした時間だとか、ベッドで眠りにつく前の時間だとかに読むのはおすすめしない。消化に悪そうだし、悪い夢を見そうだ。学園を
2017.03.07 
池澤夏樹
2014年11月より刊行をスタートした「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集(全30巻)」。刊行開始から2年、第2期(24巻)を完結し、累計で38万部を突破しました。いよいよ始まる第3期を前に、読者からの要望も多かった電子書籍の配信を、3月3日より開始します。第1弾は、本全集で最も売れている池澤夏樹によ
2017.03.03 
[レビュアー]中原昌也
『約束』イジー・クラトフヴィル 著 阿部賢一 訳 エンターテイメントに富んだ傑作ミステリ [レビュアー]中原昌也 クラトフヴィルなんて作家は聞いたことないし、どこの馬の骨だかわからない人間には極力関わらないに越したことはないが、そのような見ず知らずの人間に唐
2017.03.02 
まさと船長/前田悟志
もふもふボディにまん丸なお目目。その愛らしさがネットや雑誌で話題沸騰の船乗り猫、カンパチ船長。初めての写真集『航海士にゃんこ カンパチ船長』がついに発売!制作チームからの特別コメントをお届けします。 ■船で暮らすカンパチ船長の飼い主、まさと船長よりカーチャンと友達に見せるくらいのつもりで始めたTwi
2017.02.28 
益田ミリ/武田砂鉄
『せいのめざめ』 益田ミリ[まんが] 武田砂鉄[文] 修学旅行の夜、プールの授業、エロ本と夏休み……。「あの頃、女子は何を考えていたのだろう?」「教室の男子と性は、うまく結びつかなかった——」妄想と憧れが暴走した日々を鮮やかに描く。(cakesで試し読みできます。こちらからどうぞ
2017.02.27