海外文学

絶望的な状況を笑い飛ばす「絞首台のユーモア」──『マーリ・アルメイダの七つの月』訳者あとがき先行公開

1990年、スリランカ内戦の混乱を舞台にしたゴースト・ミステリ『マーリ・アルメイダの七つの月(上・下)』は、その新時代の魔術的想像力、鋭い政治的諷刺、そして悲しく燃えたぎる笑いによって高く評価され、2022年ブッカー賞を受賞しました。グロテスクな惨状を貫く愛と笑いの物語はどのように書かれたのか。本書

不条理なこの現実を生き残るための、変身と反撃の作品集──カレン・ラッセル『オレンジ色の世界』刊行!訳者・松田青子あとがき公開

この度、現代アメリカ文学の最前線にいる作家のひとり、カレン・ラッセルの最新作品集を刊行します。悪魔に授乳する新米ママ、〈湿地遺体〉の少女に恋した少年、奇妙な木に寄生された娘、水没都市フロリダに棲むゴンドラ乗りの姉妹──。ダークでファンタジックな想像力で現実の不条理をえぐりだすラッセルの、よりいっそう

ミレニアル世代による、アフリカン・アメリカン文学の新潮流――ダンティール・W・モニーズ『ミルク・ブラッド・ヒート』訳者あとがき公開

@Marissa Pilolli デビュー作『ミルク・ブラッド・ヒート』が刊行されると、アメリカの有力誌が次々と絶賛し、一躍アメリカ文学の最前線に立つひとりとなったダンティール・W・モニーズ。待望の日本語版発売がいよいよ近づいてきました。死に取り憑かれた少女たちの誓約を描いた表題作を含め、

出版自体が事件となった映画監督の自伝――ウディ・アレン『唐突ながら』訳者あとがき公開

 現代アメリカを代表する映画監督のひとりにして、多くの俳優から尊敬を集めてきたウディ・アレンは、#MeToo運動で過去の児童性的虐待疑惑(アレンいわく「事実無根」)が再燃し、アメリカ映画界から追放状態となりました。書き下ろしの自伝もまた、直前になって出版中止に追いこまれます。 その直後に別の出版社か

674階建巨大タワー国家を舞台にした韓国SFの金字塔が斎藤真理子訳で刊行!

地上からの脅威が迫り、下層階を軍隊、上層階を富裕層が占める巨大タワー国家〈ビーンスターク〉をめぐる、韓国SFの金字塔となる作品『タワー』(ペ・ミョンフン著/斎藤真理子訳)を発売いたしました。本書の「訳者あとがき」で、斎藤真理子さんは以下のように本作を評しています。本作の魅力を伝える文章だと思うので、

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