単行本 - ノンフィクション

行くぜ、海駅。――本邦初の「海の見える無人駅 」ガイド『海駅図鑑』刊行!

海駅(うみえき)とは、何か――?

本書では、海駅を「ホームから海が見える駅(無人駅)」と定義して、北海道から九州まで全国30の駅を取り上げています。駅の目の前は、すぐに海。そんな絶景駅は、本書を読んでいるだけでもワクワクしてきます。さらに本書では、海駅周辺の知られざるスポット・物語を紹介していきます。そう、絶景の中にある「もう一つの景色」を見つめるルポルタージュ本でもあるのです。

以下、著者の清水浩史さんからのメッセージです。

はじめまして、『海駅図鑑』の清水です。

海と無人駅。ホームに降り立って、ただぼんやりと海を眺める――。この解放感を共有したく、このたび一冊にまとめました。海に近い駅は比較的多くあるものの、ホームから海が見える駅というのは、じつは全国でも意外と少ない。しかし、なにゆえに本書では30駅に厳選しているのか。どういう基準で絞り込んだのか。ここでは、ちょっと取材裏をお話したいと思います。

 

たとえば、本書では驫木駅(とどろきえき、青森県・JR五能線)を海駅のひとつとして取り上げています。小さな木造駅舎が愛らしく、ホームからも広大な日本海を眺めることができる絶景駅です。でも、この五能線は日本海岸沿いを走っているため、厳密には驫木駅以外にも「海の見える無人駅」は、まだあります。北から順に挙げてみますと、千畳敷駅や風合瀬(かそせ)駅、広戸駅。実際にそれぞれの駅を訪ねてみると、こんな感じです。

 

01千畳敷駅web

千畳敷駅(五能線)

千畳敷駅に降りると、国道101号線をはさんで、すぐに海。千畳敷の名の通り、一面に広がるごつごつした岩棚は眺めても散策しても愉しい。でも、写真を撮ると道路や建物が少し入り込んでしまう……。

 

02風合瀬駅web

風合瀬駅(五能線)

風合瀬駅に降り立つと、ホームから海が見える。海岸に下りてみると、遠浅の砂浜になっているので、海辺の散策が愉しい。ただ、駅の写真を撮ってみると、ちょっと海岸沿いの木々が海への視界を少し遮ってしまう……。

 

03広戸駅web

広戸駅(五能線)

広戸駅は、まさに海岸ぎりぎりに位置。それゆえに波風除けのフェンスが設けられていて、海への視界が遮られる。広戸駅のフェンスは旅人にとっては、一見「邪魔」。でも、これは大切なもので、冬の大荒れの日に訪れた際は、このフェンスが荒れた日本海の波や風を防いでくれる。それでも、網状のフェンスを通り越して、時おり波の飛沫がホームにかかるほど……。

 

といったように、五能線では「どの駅がいいか」ということを逡巡しつつ、最終的には驫木駅を取り上げることにしました。などなど五能線に限らず、相対的にどの駅がいいか、ということは最後まで悩みました。なぜなら、海駅に優劣はないですし、どの駅もそれぞれの魅力があるからです。

 

このようなプロセスを経て、自分なりに30駅に絞り込みましたが、もしも本書でちょっとでも気になる海駅がありましたら、ぜひ列車で訪ねてみてください。静けさと解放感にひたって、週末がぐっと鮮やかなものになること請け合いです。そして、ホームから目を凝らすと、何もない(ように思える)景色が多くのことを語りかけてきます。

 

行くぜ、海駅。次の休みは、海駅があなたを待っています!

 

 

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著者

清水浩史

1971年生まれ。早稲田大学水中クラブに所属しダイビングインストラクター免許を取得して以来、国内外の海と島の旅を続ける。著書に「日本人が行けない」島々を紹介した『秘島図鑑』(河出書房新社)などがある。

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