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【特別公開】『ホモ・デウス』2018年9月刊行へ向けて、ユヴァル・ノア・ハラリからのメッセージ公開

読者のみなさん、こんにちは。ユヴァル・ノア・ハラリです。私の新著『ホモ・デウス』について紹介したいと思います。

私の前著『サピエンス全史』では、集合的神話――神や人権、貨幣など――を信じる私たちのユニークな能力が、どのようにして私たちがこの惑星地球を征服することを可能にしたのかについて書きました。『ホモ・デウス』で私は、この私たちの古くからある神話が革命的な新たなテクノロジーとひとつになったとき、何が起こるのかを検証します。イスラム教は遺伝子工学をどのように扱うのでしょうか? 働かない階級が大量に生まれたとき、社会主義者はどう対処するのでしょう? ビッグデータによって力を得た究極の支配者、ビッグブラザーの台頭に、自由主義はどう立ち向かうのでしょうか? シリコンバレーは新たなガジェットを生み出すのではなく、新たな宗教を生み出すことになるのでしょうか?

人工知能は私たちの認知能力を凌駕しつつあります。グーグルやフェイスブックが私たちの好みや政治的傾向を、私たち自身よりも正確に把握するようになったとき、民主主義には何が起こるでしょうか? コンピューターが労働市場から人間を追い出し、新たな大量の「役に立たない階級」を生み出したら、社会保障制度に何が起こるのでしょうか?

生物工学は人類の寿命を急激に延ばし、私たちの体と心をアップグレードするかもしれません。しかし、この発展は、すべての人に対してもたらされるものなのでしょうか? あるいは私たちは、富む者と貧しい者との間に、かつてない生物学的な格差がもたらされるのを、目撃することになるのでしょうか? テクノロジーよって強化された超人と、普通の肉体をもった人間とのギャップは、ホモ・サピエンスとネアンデルタール人との間のギャップよりも大きくなるのでしょうか?

テクノロジーは決して決定論的なものではありません。私たちは同じ道具をまったく異なる目的のために使用することができます。政治や経済、倫理における新たなテクノロジーの潜在的なインパクトを理解すればするほど、私たちはその使用方法について、より賢い選択をできるようになるのです。歴史を学ぶことが、今日ほど重要であったことはありません。未来を予測するためではなく、過去の条件から自由になり、別の運命を想像することを可能にするために、私たちは過去を理解する必要があります。

あなたが人類や地球の未来に関心を持っているのならば、『ホモ・デウス』のうちに多くの思考の糧が見つかると、私は確信しています。

 

ユヴァル・ノア・ハラリ

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