池澤夏樹、伊藤比呂美、森見登美彦、町田康、小池昌代ら古典新訳を手がけた人気作家たちが熱く語る! 連続講義「作家と楽しむ古典」が書籍化。10代から大人まで、古典を読んできた人もまだ読んでない人 も。

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池澤夏樹、伊藤比呂美、森見登美彦、町田康、小池昌代ら古典新訳を手がけた人気作家たちが熱く語る! 連続講義「作家と楽しむ古典」が書籍化。10代から大人まで、古典を読んできた人もまだ読んでない人 も。

2014年11月に刊行を開始した「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」(全30巻)は2016年12月に第Ⅱ期24巻が完結。あとは3月から刊行が始まる、第Ⅲ期・6巻、収録作品が注目の『近現代作家集』(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)と、いよいよ待望の角田光代訳『源氏物語』(上・中・下)を残すのみとなりました。

同全集では、古典新訳を手掛けた作家による刊行記念トークイベントを行っていますが、「もっと新訳について、作家たちの話が訊きたい!」という熱い読者の皆様の要望を受けて、昨年3月から月1回、ジュンク堂書店池袋本店4階カフェで「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」連続講義「作家と楽しむ古典」を開催しています。

ひとりの作家が講師となり、少人数限定の受講者の方々に向けて、作品をどうとらえ、どう訳したか、訳のこだわりポイントやその作品への想いをたっぷり語り、毎回、じつに濃い内容で充実した大好評の講義となっています。こんなにかゆいところに手が届く(?)ような、古典作品のフェイスツーフェイスの講義、作家みずからが渾身の訳を語るわけですから、面白くないわけありません。

この講義を書籍化したのが、1月27日刊行予定の『作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首』(池澤夏樹 伊藤比呂美 森見登美彦 町田康 小池昌代 著)です。本書より5人の著者の言葉をごく一部、下記にご紹介しましょう。

 

「『古事記』は速い。物語がどんどん先へ進みます。神様も人間も、迷わず、ためらわず、悪びれず、すぐ行動に出ます。登場人物たちは、直情径行ですね。(中略)速いこと。本文を身軽にすること。これがぼくの『古事記』現代語訳の大事な方針でした」

(池澤夏樹「古事記 日本文学の特徴のすべてがここにある」より)

 

「手足のことはすんなり書ける。顔のことも書ける。でも、性的なことがまっすぐ書けない。はっきり書いてはいけないような、タブー意識がありますよ。でもあたしは、手足や顔と同じように、性的な器官を書いてやりたいんです。つまり、博愛の精神ですかね」

(伊藤比呂美「日本霊異記・発心集 日本文学はすべて仏教文学」より)

 

「僕は竹林がなんとなく好きで『美女と竹林』というエッセイを書いているくらいです。(中略)『美女と竹林』というタイトル、この美女はやはりかぐや姫をイメージしていました。それに僕がデビューしてから今まで書いてきた小説には、片思いして右往左往するアホな男たちが多かったです。『竹取物語』から千年の時がたっているとは思えないほど同じですね」

(森見登美彦「竹取物語 僕が書いたような物語」より)

 

「飛躍しすぎだと思う人もいるかもしれないですけど、あくまで原文のなかに種があるんです。翻訳の場合、原文にまったくないキャラクターを付けくわえるのはやめたほうがいいです。やり過ぎると、限りなく創作に近づいてしまいます」

(町田康「宇治拾遺物語 みんなで訳そう宇治拾遺物語」より)

 

「和歌はいろいろな解釈ができるものですから、踏み分けて、踏み分けて、奥に入っていくときりがない。でも、いろいろ知って、たくさん読んだ後に、また素直な気持ちで一首に帰ってくる。すると前よりも、もっと耳が立ってくる」

(小池昌代「百人一首 現代に生きる和歌」より)

 

本書は熱い講義のライブ感が出るよう、それぞれの個性を生かして書籍化しました。専門家の講義とは全く違うアプローチで作家がそれぞれの言葉で新訳と作品を紹介していくのが面白く、読みどころとなります。

分かりやすく楽しい内容なので、同全集で作品を読んだ人にも、まだ読んでいない人たちにも、気楽に手に取れる1冊になっています。中学生から読めますので、10代から大人まで多くの方にご一読いただけたら嬉しいです。

なお「作家と楽しむ古典」は今後シリーズ化していきます。お楽しみに!

(編集部T)

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