文芸季評 山本貴光「文態百版」:2018年12月~2019年3月 女の地獄巡り・言語・技術的無意識
山本貴光
1 評する者が評される文章を読み始める。書き手の言葉の調子と、読み手の意識の状態とは大きさと回転速度の違う二つの歯車のようだ。はじめはどこで接し合えばよいか分からず、それでも読み進めるうちにやがて眼や意識が文章に慣れて歯車がかみ合いぐんぐん先へ運ばれていくこともあれば、どこまで行ってもちぐはぐでガタ
2019.04.17単行本
山本貴光
1 評する者が評される文章を読み始める。書き手の言葉の調子と、読み手の意識の状態とは大きさと回転速度の違う二つの歯車のようだ。はじめはどこで接し合えばよいか分からず、それでも読み進めるうちにやがて眼や意識が文章に慣れて歯車がかみ合いぐんぐん先へ運ばれていくこともあれば、どこまで行ってもちぐはぐでガタ
2019.04.17渡辺佑基
科学者が一般向けの本を書くということ。 科学者が一般向けの本を書くという慣習は欧米にはないらしい。あちらの科学者が本を書くとしたら、それは大学生向けの教科書であって、自らの体験を交えながら面白く科学を語るような本ではない。そういう本を書くのはサイエンスライターと呼ばれるプロの書き手の仕事
2019.04.114月5日、季刊文芸誌「文藝」2019夏季号が発売になりました。「文藝」はこの度新たなADに佐藤亜沙美氏を、表紙には話題のクリエイター・クイックオバケ氏を迎え、約20年ぶりに誌面を大きくリニューアルいたしました。この発売を記念し、本誌の感想をTwitterで投稿していただいた方の中から、抽選で15名の
2019.04.05米田雄介監修 井筒清次編著
令和改元記念!本邦初!全時代を網羅する前人未到の偉業、ついに完成!『天皇史年表』令和元年6月発売!神武天皇から現代まで、125代にわたる全天皇の事績から日本通史を網羅する、前人未到の偉業。古代から現代まで、数々の専門領域にまたがる「天皇制」の網羅的かつ詳細な内容を、読みやすい構成でまとめた、天皇史の
2019.04.02苫野一徳
学校システムの限界 どんな親も先生も、子どもたちには幸せな学校生活を送ってほしいと願っているはずです。 でもどういうわけだか、子どもたちが幸せそうじゃない。そう感じている人は、少なくないんじゃないかと思います。 それは一体、どういうわけなんでしょう? そしてどうすれば、わたしたちはそんな
2019.04.02KAGAYA
このたび人気プラネタリウム映像クリエイターであり、「すべての写真が奇跡の1枚!」と人気の星景写真家でもあるKAGAYAさんの作品より、6種類のアートプリントを、河出オンラインショップにて販売します。プリモアートとは、オリジナル写真に限りなく近い色調を忠実に再現することが出来、繊細な階調表現が可能な高
2019.03.28木原敏江
祝 木原敏江デビュー50周年記念出版摩利と新吾完全版2019年4月~6月に全5巻発売 不朽の名作『摩利と新吾』が雑誌掲載時のカラーページを完全再現し、大判で鮮やかに甦る! 木原敏江・漫画家デビュー50周年を記念し、不動の代表作であり不朽の名作『
2019.03.26評者・東山彰良
私の信念のひとつに、「想像しうる悪いことは、現実には起こらない」というのがある。たとえば飛行機に乗るときには、敢えて墜落について想像をたくましくする。そうすれば、私が搭乗した飛行機はぜったいに落ちないというわけだ。根拠はない。しかし、奇妙な確信めいたものはある。だってそうだろう。最悪なことは、私た
2019.03.25山本貴光
初出=「文藝」2019春季号(第1回/第2回/第3回) 1 遊びが足りない?本欄は、季節に一度、最も遅れてやってくる文芸時評として、二〇一八年の春に始まった。これまで三度書いてきた。今回で一年が巡るということもあり、ここまでの感想を述べる。率直に申せば少々つらい。ヤブカラボーにそんなことを
2019.03.25渡辺佑基
『進化の法則は北極のサメが知っていた』渡辺佑基 はじめに 冬の寒い日に鼻水が垂(た)れてくるのはなぜか。 それは低温という刺激によって副腎皮質ホルモンが分泌され、鼻腔にあるホルモン受容体と結び付いて鼻水の流出が促進されるから──というのは真っ赤な嘘である。ごめんなさい。 じつは話はすこぶ
2019.03.20