外国文学

『完全版 韓国・フェミニズム・日本』責任編集・斎藤真理子さんによる「巻頭言」全文公開

 未来から見られている斎藤真理子 雑誌は生きものとよく言われるが、その通りだった。二〇一九年七月に発売された『文藝』秋季号(特集「韓国・フェミニズム・日本」)が異例の増刷となり、とうとう創刊以来八六年ぶりの三刷が決まったとき、私も驚いたが編集部も驚いていた。生きものなのでその勢いを予測する

国際交流基金アジアセンター主催『プラータナー:憑依のポートレート』東京公演 公募書評、選出作決定!

 この6月に原作小説刊行・また東京芸術劇場で上演され好評を博した『プラータナー:憑依のポートレート』。このたび、AWRDコラボレーション企画ではこの作品がどのような点で「“私たちの物語”であるか?」あるいは「ありえないか?」という問いについて、批評的に応答する劇評・書評の募集が行われました。 結果、

フランスで40万部を超えたウエルベック史上最高に暗く美しい愛の物語

『セロトニン』は、〈黄色いベスト運動〉を予言した物語として話題になった。左右を問わず絶賛をもって迎えられ、初版の在庫がたちまち尽きた。〈黄色いベスト運動〉は、今なお国境を超えて拡大を続けている。 ウエルベックは予言的な作家として知られる。多くの人は虚構と事実の類似の関係をして予言と呼ぶが、しかしなが

「ケレット来日に寄せて」福永信 最新作『銀河の果ての落とし穴』刊行記念

世界40カ国以上で愛読される人気の超短編作家エトガル・ケレットの最新刊『銀河の果ての落とし穴』が発売!妻子に逃げられ、サーカス団の人間大砲になってブッ放される男の話からはじまり、人類の進化と人間の一生が重なる不思議な余韻の超短編(たった2ページ!)で終わる……奇想とどんでん返し、笑いと悲劇が紙一重の

“無職太郎”が欲しくもない「あなたへのおすすめ」を返品するため大冒険! もうすぐ現実になる?超監視&スコア化社会を描く爆笑ディストピア小説。

恋人や趣味までアルゴリズムで決定される究極の格付社会で、「役立たず」階級認定された主人公が欠陥ロボットを従えて権力に立ち向かうドイツ発の大ベストセラー『クオリティランド』邦訳版が8月末、日本で刊行されました。発売を記念して、本作の魅力がぎゅっと凝縮された訳者あとがきを公開します。訳者は『帰ってきたヒ

死にかけた世界を歩く──リン・ディン『アメリカ死にかけ物語』書評

「まずは飲み屋に行きましょう」。開口一番にリン・ディンは言った。一五〇万人都市・川崎市の玄関口である川崎駅改札前は、平日の昼間にもかかわらずごった返している。彼と親しい仲介者が送ってくれたメールには、「リンはこんな感じの中肉中背のおじさんです」という愛のあるコメントと共にプロフィール写真が添付されて

友達に代わっての生活──ハン・ガン『すべての、白いものたちの』書評/評者=イ・ラン

 この本は、一二八週間前の二〇一六年六月一二日に死んだ私の友達が最後まで読んでいた本だ。主(あるじ)なく部屋に残されたかばんを、友達をずっと記憶しておくためにそのまま持ってきた。その中には、病んだ自分の体調を記録した紙や、半透明の薬の袋などが転がっていた。そしてハン・ガンの小説『すべての、白いものた

『すべての、白いものたちの』への補足(どうぞ、読み終えてから目を通してください)

『すべての、白いものたちの』への補足(どうぞ、読み終えてから目を通してください) 斎藤真理子 『すべての、白いものたちの』(ハン・ガン)に訳者解説をつけることは野暮の骨頂と思われたので、最初から書かないことに決めていた。しかし本書には異なるバージョンも存在すること、また、独特の章

『むずかしい女たち』(ロクサーヌ・ゲイ 小澤英実/上田麻由子訳)訳者あとがき

訳者あとがき 『むずかしい女たち』Difficult Womenの作者ロクサーヌ・ゲイは、二〇一四年のエッセイ集『バッド・フェミニスト』(野中モモ訳/亜紀書房)を機に、世界中から注目を集める文化的アイコンになった。ポップ・カルチャーから政治、人種、アイデンティティにいたる多彩なトピックを、

女が男を支配する社会のリアルな恐怖! 男女逆転の復讐ファンタジー!

『パワー』ナオミ・オルダーマン 安原和見訳 【解説】渡辺由佳里 アメリカでは2016年の大統領選挙で、初めての女性大統領になることが期待されたヒラリー・クリントンが、ドナルド・トランプに敗れた。得票数ではクリントンのほうがトランプよりも280万以上多かったのだが、アメリカ独自の「選挙人制度

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