気鋭の批評家が読む、近代日本哲学の「真の起源」へと迫る傑作『熊楠 生命と霊性』
評者・小田原のどか
近代日本哲学の「真の起源」へ ――安藤礼二著『熊楠 生命と霊性』 小田原のどか 言葉とは使い、使われるもの、人の道具である。とはいえ、その使用方法は様々だ。この書評はウェブ転載もされるということなので、読者がどのような環境で、メディアで、これを読んでいるかはわからない。いずれにしても、インターネット
2021.02.04単行本
評者・小田原のどか
近代日本哲学の「真の起源」へ ――安藤礼二著『熊楠 生命と霊性』 小田原のどか 言葉とは使い、使われるもの、人の道具である。とはいえ、その使用方法は様々だ。この書評はウェブ転載もされるということなので、読者がどのような環境で、メディアで、これを読んでいるかはわからない。いずれにしても、インターネット
2021.02.04評者・小川公代
分断の向こう側に出る語り――アンナ・バーンズ著『ミルクマン』小川公代「サムバディ・マクサムバディが私の胸に銃口を押し当てながら私を猫呼ばわりし、殺してやると脅したのは、ミルクマンが死んだのと同じ日だった」という衝撃の一文からこの小説は始まる。一九七〇年代の北アイルランド紛争を背景に描かれているが、そ
2021.02.03宇佐見りん
このたび『推し、燃ゆ』で第164回芥川賞を受賞した宇佐見りんさんは、2019年、「かか」で文藝賞を受賞し作家デビューしました(選考委員:磯崎憲一郎、斎藤美奈子、町田康、村田沙耶香各氏)。芥川賞受賞を記念して、第56回文藝賞の「受賞の言葉」を公開します。 受賞の言葉宇佐見りん「遅
2021.01.20大前粟生
2021年1月27日、大前粟生さんの最新中篇『おもろい以外いらんねん』単行本が刊行されます。幼馴染の咲太と滝場、転校生のユウキという仲良し3人組が、笑いと傷をめぐって葛藤する10年間の物語。雑誌「文藝」2020年冬季号に掲載されるやいなや、「おもろい以外いらんねん、と何度でも声にしたい」
2021.01.15早助よう子・栗原康
『恋する少年十字軍』を巡って、作者の早助よう子さんが政治学者でアナキストの栗原康さんとお話しました。実は、早助さんと栗原さんは長年のご友人。肩の力を抜いて、作品について、創作について、たっぷりお話いただきました。 *この原稿は、2020年11月22日におこなわれたオンラインイベント「少年十
2021.01.15河出書房新社社員有志
2020年は池澤夏樹=個人編集 日本文学全集が完結した年でもありました。大変な年でした、2020年。 不要不急の代表のような出版業を商う河出書房新社、そんな今年も平時には及ばないものの、近い数の書籍を刊行することができました。なんと600点弱…! 受け止めてくださった読者の皆様のおかげです。ありが
2020.12.31弱冠20歳で『かか』で文藝賞を受賞、同作で最年少三島賞作家となり、文学シーンの話題をさらった宇佐見りん。デビュー後第1作目となる『推し、燃ゆ』で、第164回芥川賞にノミネートされました。 候補作となった『推し、燃ゆ』は、雑誌「文藝」で発表された作品で、掲載されるやいなや、口コミで大変な話題(口コミ
2020.12.18第57回文藝賞優秀作受賞者は新胡桃(あらた・くるみ)さん。16歳の高校2年生です。文藝賞史上2番目に若い受賞者となります。受賞作『星に帰れよ』で描かれるのは、作者と同じ16歳の高校生3人の世界。家庭に問題を抱えながらも、クラスでは明るい「変わり者」キャラとして振る舞う、「モルヒネ」というあだ名の女の
2020.12.11方方 飯塚容・訳
『武漢日記』著者・方方へのロングインタビューを一挙掲載!中国の武漢で最初に新型コロナウイルスの感染が確認されてから1年――いまだ世界で猛威をふるうこのコロナ禍で、異例の都市封鎖を経験した地から、女性作家・方方(ファンファン)が発信し続けた60日間の記録『武漢日記』は、日本でも発売以降、大きな反響を呼
2020.12.10ユヴァル・ノア・ハラリ
『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリが解き明かす、 世界的陰謀論の虚偽と欺瞞。そして、人類に必要とされる「確かな力」とは。The New York Times紙記事、柴田裕之氏による翻訳を全文特別公開。 『サピエンス全史』『ホモ・デウス』『21 Lessons』の三部作すべてが世界的な
2020.12.10