天才翻訳家が遺した、『ユリシーズ航海記』(柳瀬尚紀)刊行記念 最終回 円城塔によるエッセイ公開
円城塔
円城塔呼ぶだに得るは、獏、食え捨てる、干せ姉へ、見やる綱誉む、酔えるぜ仮屋。(ヨブ ダニエル ハバクク エステル ホセア ネヘミヤ ルツ ナホム ヨエル ゼカリヤ) ──結局、どんな話?と疑いを持たない口調で問われる。一体いつから小説は、どんな話?と一言で訊いてよいものになったのか。あるい
2017.06.20外国文学
円城塔
円城塔呼ぶだに得るは、獏、食え捨てる、干せ姉へ、見やる綱誉む、酔えるぜ仮屋。(ヨブ ダニエル ハバクク エステル ホセア ネヘミヤ ルツ ナホム ヨエル ゼカリヤ) ──結局、どんな話?と疑いを持たない口調で問われる。一体いつから小説は、どんな話?と一言で訊いてよいものになったのか。あるい
2017.06.20
岡田利規
岡田利規『ユリシーズ』は引き起こす 「独身主義をひきずりひきずり/ひたすら勤しむせんずりせんずり」という一節に第九章「スキュレーとカリュプディス」の途中で出くわしたときは、これ自体が日本語の詩としてあまりにパーフェクトなので、さすがに僕ものけぞりのけぞり、原文に当たってみずにいられなくなり
2017.06.19
稲川方人
稲川方人トロリーナ、大丈夫、いつでも会いに来てくれるよ もう新宿角筈あたりにはまともに人と話の出来る店がなくなってしまったので場違いとは承知しつつ、ピカデリー・ビルの地下にある無印良品のカフェで、旧知の編集者・小池三子男に十数年ぶりに会った今年(二〇一六年)の夏の始め、私には久しくその名を
2017.06.18
高山宏
昨年7月、ジェイムズ・ジョイスやルイス・キャロルの翻訳で知られる英文学者で翻訳家の柳瀬尚紀さんが逝去されました。1993年、翻訳不可能と言われていた『フィネガンズ・ウェイク』を個人で初めて完訳して話題を集め、亡くなる直前まで、ジョイスの最高傑作『ユリシーズ』の完訳を目指して翻訳中でした。そんな天才翻
2017.06.17
四方田犬彦
昨年7月、ジェイムズ・ジョイスやルイス・キャロルの翻訳で知られる英文学者で翻訳家の柳瀬尚紀さんが逝去されました。1993年、翻訳不可能と言われていた『フィネガンズ・ウェイク』を個人で初めて完訳して話題を集め、亡くなる直前まで、ジョイスの最高傑作『ユリシーズ』の完訳を目指して翻訳中でした。そんな天才翻
2017.06.16
柴田元幸
昨年7月、ジェイムズ・ジョイスやルイス・キャロルの翻訳で知られる英文学者で翻訳家の柳瀬尚紀さんが逝去されました。1993年、翻訳不可能と言われていた『フィネガンズ・ウェイク』を個人で初めて完訳して話題を集め、亡くなる直前まで、ジョイスの最高傑作『ユリシーズ』の完訳を目指して翻訳中でした。そんな天才翻
2017.06.15
朝吹真理子
昨年7月、ジェイムズ・ジョイスやルイス・キャロルの翻訳で知られる英文学者で翻訳家の柳瀬尚紀さんが逝去されました。1993年、翻訳不可能と言われていた『フィネガンズ・ウェイク』を個人で初めて完訳して話題を集め、亡くなる直前まで、ジョイスの最高傑作『ユリシーズ』の完訳を目指して翻訳中でした。そんな天才翻
2017.06.14
いしいしんじ
昨年7月、ジェイムズ・ジョイスやルイス・キャロルの翻訳で知られる英文学者で翻訳家の柳瀬尚紀さんが逝去されました。1993年、翻訳不可能と言われていた『フィネガンズ・ウェイク』を個人で初めて完訳して話題を集め、亡くなる直前まで、ジョイスの最高傑作『ユリシーズ』の完訳を目指して翻訳中でした。そんな天才翻
2017.06.13
[レビュアー]星野智幸
『男も女もみんなフェミニストでなきゃ』チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ著もうフェミニストって名乗ってもいいでしょ?[レビュアー]星野智幸(ほしのともゆき)先日、仕事先の女性から、自分はフェミニストだと思うのだけど、あまり公には口にできない、という話を聞いた。そんなことを言おうものなら、たちまちのう
2017.06.01
[レビュアー]中原昌也
『約束』イジー・クラトフヴィル 著 阿部賢一 訳 エンターテイメントに富んだ傑作ミステリ [レビュアー]中原昌也 クラトフヴィルなんて作家は聞いたことないし、どこの馬の骨だかわからない人間には極力関わらないに越したことはないが、そのような見ず知らずの人間に唐
2017.03.02