日本文学

宇佐見りん芥川賞受賞第一作『くるまの娘』試し読み

車で祖母の葬儀に向かう、17歳のかんこたち一家。思い出の景色や、車中泊の密なる空気が、家族のままならなさの根源にあるものを引きずりだしていく。52万部突破『推し、燃ゆ』に次ぐ、慟哭必至の最高傑作!   ===↓試し読みはこの↓へ===くるまの娘宇佐見りん  かんこ、と呼ぶ声がする

ベランダに大いなる原野の樹木を干して —— 詩人・和合亮一が読む、尾崎世界観初歌詞集『私語と』

 詩を書く不思議さを考えることがある。 それはどこからやってくるのだろうか、と。ずっと詩を書きつづけてきたのだけれど、あらためてふと考え込んでしまう時がある。何度も、そういう機会を経験してきたが、しかしいつも何かが分かるというわけでもない。もっと言えば、答えが欲しいというのでもない。ただそうした〈書

無数の『お前』に届く私語 —— 歌人・大森静佳が読む、尾崎世界観初歌詞集『私語と』

私たちは、言葉があるから苦しむのか。それとも苦しいから言葉にすがるのか。 『私語と』は、クリープハイプの尾崎世界観が20年の歳月をかけて書きつづってきたもののなかから、よりすぐりの75曲をおさめた歌詞集である。言葉によってわかりやすくまとまる前の、胸の疼きのようなものを慎重に、ときに破れか

どこから言葉は生まれたか?——作家・山崎ナオコーラが読む、尾崎世界観初歌詞集『私語と』

 人類は、もともとは言葉を持っていなかった。 大昔、言葉はどこから生まれたんだろう?「誰かに何かを伝えたくて、そこから言葉が生まれた」と多くの人が想像するかもしれない。 けれども、本当にそうだろうか? 「ふと呟いた、ちょっとしたひとりごとが、人類の最初の言葉」ってことはないだろうか? ひとりごと、そ

「文藝」夏季号掲載、文藝賞優秀作受賞第一作の新胡桃「何食わぬきみたちへ」試し読み

向き合わずにいられて、安全圏で生きられて、いいな――。高校の教室、ひりつく記憶。第57回文藝賞優秀作受賞の著者による第二作。  ===↓試し読みはこの↓へ===何食わぬきみたちへ新胡桃 伏見の場合  ピピッと小気味よい電子音が鳴った。スイカで改札を出てすぐバスに乗り、し

「文藝」夏季号掲載、でか美ちゃん「名前だけでも覚えてください」試し読み

私には特別な才能があるはずなのに、いつもいつも“普通”で、名前も普通、あだ名さえつけてもらえない。名前を巡る冒険を描く、著者初の小説。===↓試し読みはこの↓へ===名前だけでも覚えてくださいでか美ちゃん 田中由美 今ここで立ち上がって、大きい声でも出したら、私、どうなっちゃうんだろう。「えー、文武

「文藝」夏季号掲載、山下紘加「あくてえ」試し読み

あたしの本当の人生はこれから始まる――。九十歳の憎たらしいばばあと、面倒見が良く気弱な母と三人で暮らす小説家志望のゆめ。鬱屈を悪態に変えて己を奮い立たせる十九歳のヘヴィな日常。===↓試し読みはこの↓へ===あくてえ山下紘加  あたしは日頃から、あくてえばかりつく。「あくてえ」は、悪口や悪

BiSH モモコグミカンパニー小説デビュー作『御伽の国のみくる』3月18日発売!

主人公はアイドルの夢にもがくメイド喫茶店員アイドルを夢見ながらも、メイド喫茶でバイトを続けていた友美は、信頼していた人間の裏切りをきっかけにバランスを崩していく。一方、友美の唯一のファンである「ひろやん」は、母親を介護する日々のなかで、メイドとして頑張る彼女を推し続けていたのだが……。裏切り、妬み、

【刊行記念特別公開】武瑠、10年ぶりの小説刊行。『センチメンタルワールズエンド』一部試し読み。

新海誠氏(アニメーション監督)推薦!「誰もが地獄を抱えて生きている。それこそが美しさの源なのだと、武瑠さんが全霊で歌っている。」ーー構想20年。顔を持たない小説家と疫病神アイドルが出会って動き始める「物語の遺書」、待望の刊行。  実際の感情を基に紡つむがれた、作り話の遺書です。 

祝! 読売文学賞(小説賞)受賞。
ジュリアンとジョージの冒険の海へ ——『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』を読む 評・中西恭子(宗教学宗教史学・詩と文藝評論)

 『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』は、虚構の皮膜によって現実とつながる、もうひとつのアメリカ文学史の物語である。第二次世界大戦後の激動の時代を生きたアメリカ人作家ジュリアン・バトラーの公私にわたるパートナー、ジョージ・ジョンの遺作となった回想録の「翻訳」と、長大な「訳者あとがき」がその消息を伝え

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