ゆっきゅんが「心を鋭敏で居続けさせてくれる読書体験」と評する、最果タヒの最新小説集『パパララレレルル』
ゆっきゅん
なんかもっと…心みたいに生きないとダメだ。先週、久しぶりに映画館へ行って、登場人物たちの切迫した感情が世界の中心にあるような作品を観た。背景もセリフも物語も音楽もこの子たちの心のためだけにある。自分もこのように心みたいに正直に新しく在りたいし作りたい、もっと追求出来るはずだと覚悟を決めた。 あの夜
2022.02.07文藝
ゆっきゅん
なんかもっと…心みたいに生きないとダメだ。先週、久しぶりに映画館へ行って、登場人物たちの切迫した感情が世界の中心にあるような作品を観た。背景もセリフも物語も音楽もこの子たちの心のためだけにある。自分もこのように心みたいに正直に新しく在りたいし作りたい、もっと追求出来るはずだと覚悟を決めた。 あの夜
2022.02.07新胡桃
MADとは、既存の映像・画像をいち個人が継ぎ接ぎしてつくる作品の事だ。 本書を読み始めてすぐ、数年前にネットで見かけたあやしげなMADを思い出した。四分の一秒毎にすばやく切り替わる映像は様々で、セル画時代のアニメーションから蝶の飛び立つ様子、戦前の政治情勢を記録したものと思われるモノクロフィルムに
2022.02.07桜庭一樹
「幸せそうな若い女」を狙う刺傷事件を機に再会した同級生二人。数日後、隅田川沿いで待ち合わせると、二人から見えるスカイツリーが別の色をしていて―!? 作家の新境地を築く長篇新連載。===↓試し読みはこの下へ↓===vol.1 All the things she said 一
2022.01.07島本理生+岩崎渉
人間に近い情緒を備える新型AIのHTLL09号。研究所で働くいつきは、資料室で〝彼〟と出会い……恋愛小説の名手・島本理生+気鋭の生物情報科学者・岩崎渉による共作小説の誕生! ===↓試し読みはこの下へ↓===『稲森沙椰子(いなもりさやこ)様 あなたにこうやって手紙を書くのは、高
2022.01.07児玉雨子
「私たち、新しく母娘(おやこ)になりませんか?」実の母娘関係が修復不可能なほど破綻した、かつて塾の先生と教え子だった女二人。仲睦まじく暮らす二人の〈ホーム〉に、先生の実娘が妊娠した身で乗り込んできて――。気鋭の作詞家が、母性への疑いを鋭く切り出す第二作中篇。 ===↓試し読みはこの下へ↓=
2022.01.07遠野遥
超能力を育成する「学園」は、能力アップのために「あること」を推奨している。上のクラスを狙う主人公は、懸命にそのノルマをこなし、研鑽に励む日々。その「あること」とは──? 1作目『改良』で文藝賞を受賞しデビュー、2作目『破局』で早くも芥川賞を受賞した遠野遥。話題の才能が放つ3作
2021.12.27今夜12/2放映テレビ朝日「アメトーーク!」は、実に4年ぶりの「読書芸人」回でした。本好きにはたまらない祭りでしたね! みなさんも好きな本への同意のうなずきが止まらなかったり、興味がなかった本もプレゼンを聞いているうちに無意識に購入リストに入れてしまったりの1時間だったのではないでしょうか。 番組
2021.12.03尾崎世界観
手洗いうがい、こまめな消毒、定期的な検温、それらによって、近頃はすっかり体調を崩すことが減った。もしも発熱してしまえば周囲にも大きな迷惑がかかるし、風邪はおろか、風邪気味すら許されない。この「気味」というのは、とても大事だ。感染症対策によって真っ先に奪われるのはそんな「気味」の中にある気配で、時に
2021.11.05王谷晶
怒りという感情をいかにソフィスティケートして表現するか。感情的にならず、説教臭さや青臭さを排し、原始的で野蛮な怒りをどうスマートに、読者にそれと分からないくらい自然に伝えていくか。怒っているという言葉を使わずに静かに、ユーモラスに、ひねりを加えて怒りを表現するのがうまいほど、それは上出来な作品。そ
2021.10.25瀬戸夏子
倫理的な、あまりに倫理的な他者の言葉を奪って成立する語りにどんな倫理があり得るだろう。 この本はいまどきめずらしく「正しくない」フェミニズムを標榜する本だ。元になった『サイゾー』での連載タイトルは「ドラッグ・フェミニズム」。これもまた「正しくない」フェミニズムで話題になったロクサーヌ・ゲイ『バッド・
2021.08.04