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演劇の本質を用いて描かれる小説的な小説──『リンカーンとさまよえる霊魂たち』書評

  小説では登場人物がその世界の中で発した言葉のことをせりふと言うけれど、演劇だと舞台上で役者が発する言葉のことをせりふと言う。ふたつは全然違う。役者が舞台上で発する言葉が、その役者が演じる登場人物が作品世界内で発する言葉だとは限らないから。小説では地の文というのはせりふとは区別されている

【著者インタビュー】ビジネスにも恋愛にも就活にも節約にも役立ちます!『いまさら聞けないマーケティングの基本のはなし』刊行記念【後篇】

一橋大学経営管理研究科・松井剛教授による『いまさら聞けないマーケティングの基本のはなし』刊行記念インタビュー。後篇では、マーケティング力を高める「ことば」の身につけかたについて、伺いました。 ―― 「女子力」「負け犬」「美魔女」……ことばは日々新たに生まれています。どういう視点でことばを見

やっかいな他者──「関係性マニア」が編み出す人間関係の妙──青山七恵『ブルーハワイ』書評

  そういえば以前インタビューで、青山七恵は自分を「関係性マニアだ」と言っていたな──と、新作短篇集『ブルーハワイ』のページをめくりながら思い出した。収録作六篇はどれも、人間関係の中で生まれる複雑な感情の振動が微細に綴られている。描かれるのは家族や友人といった間柄が多いが、どれも女同士であ

読後に残るのはまごうことなき『義経記』なのである──町田康『ギケイキ② 奈落への飛翔』書評

  町田康『ギケイキ』は、『義経記』の現代語訳というわけではないのだが、だからといって翻案というほど原作から離れているわけでもなく、いうなれば、かなり“盛っている”『義経記』現代語版だ。なにしろ原作の三倍増しぐらいに長い。ところが、読み終わって思い出す『ギケイキ』は、不思議なことにまるっき

あたらしい「日本語文学」の地平──温又柔『空港時光』書評

  イルマ・ラクーザという、一九四六年にチェコスロヴァキア(現スロヴァキア領リマフスカー・ソボタ)に生まれた作家のエッセイ集がこのところ続けて邦訳された。その内の一冊、『もっと、海を』(鳥影社/新本史斉訳)には表紙を開いてすぐに、スカンジナヴィア半島から南は地中海まで、ヨーロッパ全域をカバ

鎮魂の物語──町田康『ギケイキ② 奈落への飛翔』書評

  判官贔屓、という言葉がある。弱者、敗者に必要以上に同情を寄せ感情移入する人間心理を指す。周知のように、この言葉の由来は、我らが九郎判官、すなわち源義経にある。義経は検非違使左衛門尉に任官しており、尉のことを判官というからである。 判官贔屓という言葉が生まれるほど、日本人は義経を愛してき

モテの身体性──片岡義男の小説はいつもいいにおいがする

片岡義男『くわえ煙草とカレーライス』書評  コーヒー、カレーライス、万年筆のインク、玉子サンド。片岡義男の小説はいつもいいにおいがする。いくつも登場する喫茶店は香りに満ちていて、とびきり居心地がよさそうだ。たとえばこんな描写。〈コーヒーをひと口だけ飲んだ彼女は、自分はいま考えごとをするのだ

くっついて、わからなくなる──島田雅彦「絶望キャラメル」書評

 「絶望」、は小説にはよく出てくるかもしれない。「キャラメル」はそこまで小説では見かけないけれど出てこないことはない。でも「絶望」と「キャラメル」の組み合わせは、たぶん初めて。くっつけて「絶望キャラメル」にすると、絶望も、キャラメルも、ちょっと、おかしくなって、よくわからなくなる。 そんな

全国の温泉を旅するネコの「かけ湯くん」が活躍する、漫画家・松本英子、渾身の温泉賛歌コミックエッセイ発売!立ち読み公開中!

歩いだ、食べた、呑んだ、そしてつかった!足の向くまま、気の向くまま、全国の温泉を旅する、ネコの「かけ湯くん」。稲子湯温泉、温泉津温泉、三朝温泉、鉄輪温泉、銀山温泉、草津温泉、麒麟山温泉、そしてご近所の銭湯まで。山・海・里の幸と地酒をあじわい、町歩きやちいさな発見を楽しむ……かけ湯くんの旅は、その土地

【著者インタビュー】人生はマーケティングでできている!『いまさら聞けないマーケティングの基本のはなし』刊行記念 【前篇】

一橋大学経営管理研究科・松井剛教授による『いまさら聞けないマーケティングの基本のはなし』刊行記念インタビュー。オムツから棺桶まで……、生まれてから死ぬまでずっと消費者である私たちにとって、マーケティングは、ビジネスの場に限らず、あらゆる人生の場面で役立ちます。<人間に必要な力>としてマーケティングを

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