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「海外移籍したスポーツ選手がその重要性を語る通り、古今東西、ジョークといえば下ネタと相場が決まっている」硬質的かつ禁欲的な究極の下ネタ小説―― 木下古栗『サピエンス前戯』

  海外移籍したスポーツ選手がその重要性を語る通り、古今東西、ジョークといえば下ネタと相場が決まっている。普遍的なこの話題は、個人に染みついた文化や特質を無個性化する。一つのことに意識を切らさず生きられる人は一流とか天才とか言われ、何かにつけてすぐ下ネタが浮かぶ人も同じ部類ではあるのだが、

「男同士の、とりわけ1対1の関係に宿るなんとも言えない感触」抱きしめ合えない俺たち。芥川賞作家が拓く新らしい男子――町屋良平 著『ふたりでちょうど200%』

  本書は4つの短編からなる連作小説集だ。すべて鳥井陽太と菅航大というふたりの男性が主人公になっているのだが、バドミントンのダブルス、ブラック企業の同僚、男性アイドルとそのアンチ、有名俳優とゴシップライターと、作品ごとに関係性が異なっている。一方、ふたりは同じ小学校の同級生で、当時の記憶の

『完全版 ピーナッツ全集 スヌーピー1950~2000』完結記念フェア 全国書店店頭にて開催中!!

2019年10月より刊行を開始した『完全版 ピーナッツ全集 スヌーピー1950~2000』は、この度、2020年11月の最終巻刊行をもって遂に完結いたしました!本全集の完結を記念いたしまして、全国書店店頭にて「完結記念フェア」を開催いたします。フェア期間中に対象書籍を購入した方へ、限定のオリジナルし

爆弾、そして逃亡と裏切り。映画監督・三宅唱が評する「活劇」文学――早助よう子 著『恋する少年十字軍』

  これは活劇だ。という言葉に今ようやく、ひとまずたどり着いたのだが、これまでの道のりを。まずは一度読み通して、本を読むのってこんなに疲れるっけ、というのが最初の感想。感想というよりも肉体的な実感。一日中外にいてなんとか終電に飛び乗ったときのような。 早助さんがあとがきで「逃げる」と書いて

社会に存在しないことになっている私たちのための実用書――キャロライン・クリアド゠ペレス著『存在しない女たち 男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く』

 『存在しない女たち 男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く』キャロライン・クリアド=ペレス 著 神崎朗子 訳四六判/本体2,700円(税別)/424ページhttp://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309249834/好評発売中社会に存在しないことにな

多くの男女差別は悪意によるものではなく、認識の欠如によって生じている──『存在しない女たち』訳者あとがき

『存在しない女たち 男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く』キャロライン・クリアド=ペレス 著 神崎朗子 訳四六判/本体2,700円(税別)/424ページhttp://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309249834/データのハサミで切り刻まれる「気のせいでしょう

友だち、学校、親……44の悩み別に全114冊を紹介。『モヤモヤしている女の子のための読書案内』まえがき公開中

『モヤモヤしている女の子のための読書案内』堀越英美『女の子は本当にピンクが好きなのか』『不道徳お母さん講座』『スゴ母列伝』などで、社会における「女らしさ」「男らしさ」「母」などに関する無意識の刷り込みを徹底的に掘り下げてきた著者が、10代の女の子が日々感じるモヤモヤをすっきりさせる読書を提案! まえ

「俺」が「おいら」を語りはじめた──北野武、渾身の私小説はどうやって書かれている?――北野武 著『浅草迄』

 「足立区島根町」は、著者自身の一番古い記憶の話から始まる。母親におんぶされながら近所のおばさんにほっぺたを撫ぜられ、「たけちゃんは誰の子?」と訊かれると、必ず「アメリカ人の!」と答えていた、と書いてから、著者はすぐに、自分の記憶の出所を疑い出す。「いざ自分が書くとそれが本当だったのか、ど

「目盛りをゼロに戻せる人」ーーイ・ラン『アヒル命名会議』訳者あとがき

イ・ラン『アヒル命名会議』訳者あとがき斎藤真理子  イ・ランさんは「目盛りをゼロに戻せる人」みたいに思える。いろんな知識をいっぱい蓄えていると思うけど、それらはいったん無に戻し、自分だけのゼロ地点から考えを組み立てられる人。というか、それ以外のやり方をしない人。 本書の「私は今日聞いた」に、こんな一

「私この言葉を絶対忘れない。生涯心の支えとなり続けるだろう。」宇垣美里さんが憧れる「ババヤガ」。狂熱のシスター・ハードボイルド小説 王谷晶著『ババヤガの夜』

  柔よく剛を制すって言葉に時々不満を感じていた。理不尽な言動や扱いに対し、優しく丁寧で相手をいい気持ちにさせるような対応をすることこそ、〝大人の女の振舞い〟であると諭されるたびに、舌打ちをしてきた。本当はハンムラビ法典が如く、目には目を、歯には歯を。殴られればその辺にある鈍器で殴打し返し

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