単行本

こがこどもでないその日々のことばの葉擦れ 谷崎由依『囚われの島』書評

記者という職業ながら、「梔子」の「甘く淀むような匂い」を鋭敏に感じ取ってしまう一人の女性が、ことばの世界を(少なくとも表面上)手放し、どことも知れぬ場所へと姿をくらませるのは、この花との因縁めいた邂逅によるものだけでは無論なく、また─野溝七生子への頌でもあるだろう─、「死に損ないの父の亡霊」が犇く新

同じ作者とは思えない 古川日出男『平家物語 犬王の巻』/『非常出口の音楽』

昨年の年末は、古川日出男が全訳した『平家物語』が常に傍らにあった。持ち歩くには少しばかり分厚いが(九〇〇ページ!)、語りで伝承されたこの長大な平家没落の物語を、極めて音楽的に訳しきったその仕事は、まったく驚嘆の連続であった。 そして、その平家の物語にはなんと続きがあったという。『平家物語 

寂しいままで、親になる   山崎ナオコーラ『母ではなくて、親になる』

子どもが生まれるまで、出産育児の類の雑誌を読むことができなかった。大きな腹をかかえて笑う妊娠○か月の○○さん、フリルの服をまとった生後○か月の○○ちゃん、あの表紙から「正しさ」の匂いしか嗅ぎとることができなかった自分は、母とは微笑んで腹をなでさするものであり、子のためにふんわり優しい世界に身をゆだね

しょせん料理じゃん? 小林カツ代『小林カツ代の日常茶飯 食の思想』

大学の外でも学問研究を続ける「在野研究者」の本を書いたとき、とても悩んだ思い出がある。「料理研究家」は在野研究者なのか否か。リブロポート社が出していた民間日本学者シリーズには、料理研究家の草分けだった辰巳浜子の評伝があった。成程。栄養学の先生でもないし、まあ、在野なのはいいとして……研究者? 新しい

早くも大反響!――担当編集者が語る、角田光代訳『源氏物語 上』

2014年11月、池澤夏樹訳『古事記』から刊行をスタートさせた「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」の最後を飾る角田光代訳『源氏物語』(全三巻)の刊行が始まりました。2015年春から角田光代さんが“小説断ち”をして訳に取り組んでいた『源氏物語 上』、すでにご覧いただいている方もいらっしゃるとは思います

担当編集者が語る、ECD『他人の始まり 因果の終わり』

ECDは日本でのラップ・シーンの初期から今にいたるまで最前線で活動してきたミュージシャンであるとともに作家・エッセイストとして多くの著書があります。それだけではありません。2003年以降は反戦運動などの現場に身をおきつづけてきましたが、とりわけ2011年以降の反原発運動、そして近年の大久保などでのレ

ヒルナンデスにも出演! 話題の立体切り絵作家・濱直史、待望のシリーズ第2弾!――『濱直史の美しい立体切り絵』

「立体切り絵」とは、切り絵した紙を折ったり組み立てたりして、立体的な作品に仕上げたもの。切り絵と折り紙の楽しさを同時に味わえるだけでなく、特別な存在感に魅せられます。立体にすることで空間が広がり、平面で柄を形作っていた線と線、形と形、形と線が絶妙な距離で重なり合い、新たな柄を生み出します。また、柄の

「さみしい、と堂々と口に出すことのできる人は、今この世界にどれだけいるのだろうか。」ーー『AM/PM』(アメリア・グレイ 松田青子訳)訳者あとがき

このアンバランスな世界で見つけた、私だけの孤独――箱に閉じ込められてしまったふたりの男、朝起きたら種に覆われていた女、テスの手は鉤爪に変わり、フランシスは魚しか食べないことにした……。AMからPMへ、時間ごとに奇妙にずれていく120の物語。いまもっとも注目を浴びる新たな才能の鮮烈デビュー作を、松田青

インタビュー 「最初は乗り気じゃなかったんです」〜角田光代、『源氏物語』を訳す

インタビュー「最初は乗り気じゃなかったんです」〜角田光代、『源氏物語』を訳す聞き手:瀧井朝世(『池澤夏樹、文学全集を編む』収録)*書籍詳細は河出書房新社公式HPまで*『源氏物語』角田光代訳 特設ページ*池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 特設サイト( 「若紫」冒頭の立ち読み、角田光代による「新訳につい

“もふ”と“もえ”で癒される!人気男性声優たちが猫とたわむれる至福の時間を収めた写真集!――『きみとぼくと。 声優男子×ねこphoto book』

『ヤングブラックジャック』間黒男役・梅原裕一郎さん、『ハイキュー!!』影山飛雄役・石川界人さん、『弱虫ペダル』小野田坂道役・山下大輝さん、『美男高校地球防衛部LOVE!』鳴子硫黄役・白井悠介さん、『3月のライオン』桐山零役・河西健吾さん、『カブキブ!』来栖黒悟役・市川太一さん。人気実力とも兼ね備えた

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